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轟くんの冷静な状況説明が私の心を鋭利に抉る。
私を普通科に返して欲しい。心操くん達とお話しながらお弁当を食べたい。未だ切島くんに握られたままである腕を見ながら心の汗を瞳から流さないように神経を使っていると、
「ああ！すまん！掴んだままだった！」
と言って腕が離される。私を離さないで！と恋愛ソングの1部のような感情が心に浮かびつつその声に顔を上げると少し赤らんだ頬の切島くんが居た。
その顔を見て心がミリほどに穏やかになる。なんて可愛くて真っ直ぐな男子高校生なんだろうか…。
今度こそありがとうと告げようとした時だった。
「させませんよ」
_______いつの間にか、先程まで広場の方に居たはずの黒い霧のようなものを纏った人が目の前まで来ていた。
その瞬間爆豪くんと切島くんがヴィラン相手に個性の行使を試みたが何故かなんの影響も見られなかった。
それと同時に敵が纏う霧のようなものが広がり、13号や1部の生徒を除いた私を含むA組全体を飲み込んだ。
目を開けた先、私は自分が地面へと垂直に落下していることに気がついた。
思わぬ危機に声も出せない。
個性を使う？でもどうやって？どう使えばこの状態で地面に叩きつけられずに済むんだよ。こんなことなら個性の扱い方のイメージ練習でもしておけばと考えながら
申し訳程度に着地成功を念じ、来る衝撃に目を瞑った。
瞬間、体が急に安定した。
そろりと目を開けると誰かに抱えられているようだった。
あ、申し訳ないがお姫様抱っことかでは無い。
俵担ぎである。抱えやすくて負担がかからない、素晴らしきお米さま抱っこだ。
肩に担いでくれている人にありがとうを言おうと目線を
斜め後ろに向けると、爆豪勝己が居た。
爆 豪 勝 己だ……助けられておいてなんだが私今爆豪勝己に抱えられてるの…？泣きそう…(恐怖で)
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亜鉛2℃(プロフ) - Esさん» コメントありがとうございます。感想を言って頂けるととても励みになります。描写に気をつけて書いているので本当に嬉しいです。読んでくださりありがとうございます。 (6月1日 19時) (
レス) id: 7a92f90d7d (このIDを非表示/違反報告)
Es(プロフ) - 地の文がすっきりしていて読みやすくて、とても面白いです！主人公の心情描写が分かりやすくて惹き込まれました！応援しています！ (6月1日 15時) (レス) @page8 id: 675c8ca3d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜鉛2℃ | 作成日時：2023年5月31日 22時
