助けて 弐拾玖 ページ38
冨岡｢はｯ……!｣
目が覚めた。
俺の体は汗を大量にかき、呼吸を乱していた。
周りに散乱していた食器や食事の姿はなく、何事も無かったような空間が俺の部屋に広がっていた。
今のは夢、なのか………？
いや、俺の小さい頃の記憶だ。
初めてAさんに叩かれたあの日の事は何故かあまり覚えていないのだ。
それか思い出すことを脳が拒んでいるのかもしれない。
叩かれた後……何を言われたのか、その後どうしたのかも覚えていない。
それに前にも同じようなことがあったような気がする。
それすらもかすみがかったように思い出せない。
いつも大事なところで悪夢は終わる。
それがもどかしく、とても辛くて悔しかった。
いまだに震えている自分の体を手で包み込むように抱き込む。
なんとか震えを抑えようとするも、簡単には止まってくれなかった。
かいていた汗が体を伝って少しくすぐったかったが、気にしてもいられない。
俺がこんな状態になった時、止められるのはAだけだ。
あの温もりに抱きしめられると不思議と震えは止まり、呼吸も落ち着く。
何故なのかは分からない。
でも分かる気がする。
口では説明出来ないのに、何故か分かる。
この気持ちは理解して貰えるのだろうか。
理解してもらえたとしても少数だろう。
俺を分かってくれる者も少数だ。
でも今ここにAはいない。
会う約束はしていた筈だが、太陽の影を見るにとっくに約束の時刻を過ぎているようだ。
任務が入って会えなくなることはよくある事だが、今は居て欲しかったと切実に思った。
来ない、居ないと分かった瞬間また息が荒くなった。
冨岡｢はｯ、は…ぁ…っ……！はぁｯ……！｣
息が苦しい。
辛くて辛くてしょうがない。
だから思い出すのは嫌なんだ。
悲しくて辛くて何にも手が付けられなくなるから。
必死に呼吸を整えるもおさまる様子はなかった。
あとどれくらいこの地獄は続くんだろうか。
嗚呼怖い、嫌だ……！止まれ、止まれｯ……！
抱き込む力を強くして必死に震えを押さえ込む。
だが止まれ止まれと思うほどに呼吸まで荒くなっていった。
いっその事気絶してしまいたい……！
早くこの地獄から出してくれっ……………！
助けて……
冨岡｢"Aさん"…ｯ……！｣
｢息をゆっくり吸って、義勇｣
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yukino(プロフ) - 初コメ失礼します。 次回予告【中高一貫キメツ学園物語】は番外編のような感じのものでしょうか？ とても面白かったので，もしよければそれをメインとした小説が読みたいです。無理なら遠慮なく仰ってください！初コメでこのようなことを言い，大変恐縮です。 (2022年1月17日 19時) (
レス) @page48 id: b465ac1425 (このIDを非表示/違反報告)
推しが大好き ☆（ゝω・）vｷｬﾋﾟ - 何と検索したら裏作品は出てきますか？ 教えて下さいお願い致します (2020年6月12日 0時) (レス) id: 636c88982f (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - すいません、ログインしてるのに(裏)がみれないので、URLを書いて、最後にこの文字を付け足してくださいみたいにしてくれると嬉しいです。お願いします。 (2020年4月8日 15時) (レス) id: f60d64b797 (このIDを非表示/違反報告)
春月卯月(プロフ) - 情報ちゃん@志麻ワン当選祈願さん» コメントありがとうございます!!!!そうですね！旦那のうち、サネミーだけまだ絡ませてないので早く絡ませたいところ！続編で書きたいと思うので、良ければお願いします！志麻ワン当選お祈りしてますね!!!!当たれ当たれ当たれ!!!!私も頑張ります!!!! (2020年2月23日 20時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
情報ちゃん@志麻ワン当選祈願 - 実弥さんがメイン(？)も書いてくださいな！楽しみにしてます！ (2020年2月22日 16時) (レス) id: 856e5af163 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春月卯月
| 作成日時：2019年9月8日 19時
