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真っ直ぐな目の話 ページ12

自分に遺された言葉が何なのかを知るのが怖いのか、

それとも緊張しているのか、

はたまた両方なのか。



千寿郎「…」



私も緊張してしまい、膝に置いた拳は冷や汗をかいていた。



炭治郎さんは真っ直ぐにAさんを見つめる。



その真っ直ぐ過ぎる視線に耐えられなかったのか、Aさんは目を逸らしてしまった。



竈門「!!………俺を見てください」



「っ……む、無理…」



首を降って拒否するAさんに、炭治郎さんはもう一度口を開いてAさんに問いかけた。



竈門「…………お願いです、Aさん。
俺をちゃんと見てください。
煉獄さんの言葉を目を見て、ちゃんと言いたいんです」



そう言われると身体をビクッと揺らし、チラチラと炭治郎さんを見始める。



でもなかなか踏ん切りがつかないらしく、
視線も慌ただしく動いていた。



千寿郎「…Aさん」




背中に手を添えて促してみたが、それでも目を真っ直ぐとは見られないようだった。



竈門「……Aさん」



「っ?!……た、炭治郎君…て、手………」



炭治郎さんがAさんの手を優しく両手で包み込む。



私はいきなりの行動に驚き、Aさんは戸惑っていた。



ぎゅっと握った炭治郎さんの手は、まるで離さないとでも言うような握り方だった。



炭治郎さんは深い意味を持って握った訳ではないことは一目瞭然。
そんなことは分かっていた。



でも、私の中にはその行動がとても不愉快にも思えてしまったのだ。



そんな事を思う自分自身が凄く嫌になった。



でも思うのだ。



Aさんは兄の妻。
簡単に触れていい方ではない。
触れていいのは兄上のみ、と。



だがAさんもその行動でようやく炭治郎さんの目を見つめて、言葉を聞く覚悟ができたようだった。



自分の中で不快感が少し残ってしまったものの、結果としては良かったと思う。



この胸のモヤモヤは大したことはない。
すぐに収まるだろう。



────────────
メモしてた分全部書きました!
しばらくゆっくりになりますー!

妻への遺言の話→←炎柱の遺言の話



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春月卯月(プロフ) - フィオナさん» ありがとうございますー!一応最後の展開までは考えているので頑張ります!応援ありがとうございます! (2019年11月20日 21時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
春月卯月(プロフ) - ユリさん» 気になって下さって嬉しいですー!なるはやで頑張ります!ありがとうございます! (2019年11月20日 20時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
春月卯月(プロフ) - 影姫一閃さん» タイトル悩んだんですよ本当にー!いい話なんて滅相もない!勿体ないお言葉です!ありがとうございます!頑張りますー! (2019年11月20日 20時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
春月卯月(プロフ) - 椿さん» 応援ありがとうございますー!楽しみにして下さって光栄の極み!頑張りますね! (2019年11月20日 20時) (レス) id: e961db7c14 (このIDを非表示/違反報告)
フィオナ - この後の展開が気になります。更新頑張ってください (2019年11月20日 20時) (レス) id: ba2a71100d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春月卯月 | 作成日時:2019年11月19日 22時

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