元カレ (ページ16)

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着いた場所は海。

海の先の方に向かい側の岸にある建物の光がうっすら見えてとても綺麗だった。

『綺麗…』

思わずそう口に出してしまうほどだった。

颯太「綺麗でしょ！

あのね、」

ここから先、なんとなく言われることは想像がつく。

颯太「俺と付き合って欲しい」

やっぱりと言えばそう。

嬉しいけど、自分の気持ちがまだはっきり出来てなくて、なんて言ったらいいか分からなくて何も言えなかった。

颯太「黙らないでよ！(笑)

なんとなく、勘違いだったら恥ずかしいけどAが俺に少しは気があるのかな〜ってのは感じてるんだ。

でも、他の人考えてるなってのも感じてる。」

そこまで見透かされてるとは思ってなかったけどその通り。

『あのね、私、』

颯太「あ！言わなくていいよ！

ただね、俺の事もっと意識して欲しいなって思ったから伝えた。

Aってそういうところは真面目だからすぐ答え出せないのもわかってるし！」

『そういうところは！ってなにさ！(笑)』

颯太「ごめんごめん(笑)

たださ、その人じゃなくて俺がいいってなったら返事聞かせてよ。

もしその人の方がいいってなったらその時も。

あ！でも！もしそうなってもこれからも友達でいてね？」

『うん！それはもちろん！』

何だか申し訳ない気持ちもあるけど、颯太の気持ちが知れたのは嬉しかった。

颯太は気になる人でもあるけど、大事な友達。

だからこそ、早く決めなきゃいけない。