回夏の幽霊 (ページ25)

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「100万、100万で買おうじゃないか！

「ひゃ、ひゃく！？そんなにいいんですかい！！！

「なんだい、こんな端金が欲しければ沢山くれてやる。

金を地に落としそれを貪るかのように拾う姿はまさに溝鼠そのものでありそれを笑いながら見る男の顔は汗でギトギトしてて気持ちが悪かった。モンスターの格好良さの基準は分からないけれど、人間である私から見ても醜い容姿をしていた。

「おい、

「な、なんだ、俺の金だぞ！！！！！

「…もっと金が欲しいとは思わんか。

「……も、もっと、？

「お前は安全区に行きたいんだろう。…だが、安全区に行くには千万が必要だ。…そこでだ、1500万を貴様に払いこの薄汚い豚からこの娘を俺に譲ることにしないか…？

なぁ…、これ程までにない素敵な案だろう…？

男はその男の目を見て「そんな大金、貴様らが払うはずなかろう」と叫ぶと変な案を生み出した男の後ろから大柄の男が一人現れ、2つの大きなバックを開け中身を出せば沢山の札束が出てくるわ出てくる。

「せ、せん、ごひゃく…！！！

「この豚野郎から譲れば好きにしていいさ。好きに使うも捨てる燃やすも貴様の自由。

「……、す、すまねぇなぁ旦那。お、おれは安全区に行きてぇんだ…

「お、おい！！！お前、私が最初に購入したんだぞ！！！

「…お前、負債を背負ってまで女児を買う趣味が消えんとは、まさに依存だな。…そして、お前は雇い主にそんな口超えできる立場か？

容姿の醜い男は自分よりも大きい男の顔を見るなり青褪めるわ「申し訳ございません」と先程の店主と同じように地を舐めるような土下座を見て心がスッキリと晴れていくのがわかる。

「……さぁ、行こうか。今日から俺がお前の旦那だ。

先程のモンスターの容姿なんかとか天と地の差がある、シアンの輝く美しい目は恐怖を感じた。…今なら思う、あの豚に買われて死んだほうがマシだったと。

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