検索窓
今日:2 hit、昨日:23 hit、合計:3,252 hit

ページ24

*





「この子は何円かな?

「コイツですか〜、コイツはですね、……べっぴんさんだから高めですよぉ?





下衆な会話だった。買うなりなんなり「お風呂でゆっくりとお話がしたいねぇ」なんてニヨニヨ笑って。学がないから喋っていることがわからないと思っているかもしれないけれど自分は無口なだけ。こんな良いものを富裕層のゴミ箱から漁って丁寧に洗ってはこの売出し日にだけ着せる。





「でもこんな可愛いのになんで誰も買わないんだ?

「それはですねぇ…、コイツ。被爆者なんでさよ。

「…被爆者?

「えぇ。ただこいつが直接当てられたわけではなくてですねぇ。コイツがまだ腹の中に居たときにその母親が被爆をしちまって…。

でもこいつ、発達障害の何もなく産まれてきたんですがぁ、一応のために売る前に行ってるんですがぁ。

コイツ2回も被爆していてその為か体は脆く、夜の相手には不向きでしてぇ…。

「そうなのかぁ。…でも、体が脆い子を優しく抱くのは得意んだよ私は何回も小さい子を相手してきたんだからねぇ。





その時の男の目はニッタリとこちらを見ているだけだった。






*

*→←被爆蝶



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:au , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ろきるふぇのん(プロフ) - 待ってました〜!今回も楽しく読ませて貰います♪ (7月18日 0時) (レス) id: fa9a6609c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:kimi | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年7月17日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。