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「この子は何円かな?
「コイツですか〜、コイツはですね、……べっぴんさんだから高めですよぉ?
下衆な会話だった。買うなりなんなり「お風呂でゆっくりとお話がしたいねぇ」なんてニヨニヨ笑って。学がないから喋っていることがわからないと思っているかもしれないけれど自分は無口なだけ。こんな良いものを富裕層のゴミ箱から漁って丁寧に洗ってはこの売出し日にだけ着せる。
「でもこんな可愛いのになんで誰も買わないんだ?
「それはですねぇ…、コイツ。被爆者なんでさよ。
「…被爆者?
「えぇ。ただこいつが直接当てられたわけではなくてですねぇ。コイツがまだ腹の中に居たときにその母親が被爆をしちまって…。
でもこいつ、発達障害の何もなく産まれてきたんですがぁ、一応のために売る前に行ってるんですがぁ。
コイツ2回も被爆していてその為か体は脆く、夜の相手には不向きでしてぇ…。
「そうなのかぁ。…でも、体が脆い子を優しく抱くのは得意んだよ私は何回も小さい子を相手してきたんだからねぇ。
その時の男の目はニッタリとこちらを見ているだけだった。
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ろきるふぇのん(プロフ) - 待ってました〜!今回も楽しく読ませて貰います♪ (7月18日 0時) (レス) id: fa9a6609c5 (このIDを非表示/違反報告)
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