回夏の幽霊 (ページ18)

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「A、エピックは元気か。

「…うん、昨日はビックリチキンを持ってたよ。

「……変わらないな。あいつ。

エピックさんはクロスの育ての親だった。クロスの実家は元々都会にあったけれどクロスの両親が離婚し親権は父親に渡ったのだけれど父親の仕事は研究職だった。親権は母親側に付きやすくなるがその母親は病弱で養う力もないと判断され父親側に親権が渡ったそうだった。

クロスの父親は同じ研究職だったエピックの所にクロスを預けられたとエピックさんは言っていた。

子供の育て方は昔は苦労したけれど、私が一緒になってからは出来事を話してくれたとエピックさんに感謝された。初めて聞かされたんだよ、クロスの葬式のときに。

「………エピック、

「え。

私達の遠い目の前にはエピックさんが笑っていた。クロスは悲しそうな、そして安心したかのような目でエピックさんを見つめていた。

「……行こうか、A。

「うん…。

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「……なぁインク、クロスが、Aちゃんと歩いていたんだ。

「えぇ！？顔が見えてなかったのに！？そしてクロスはお空にいるんでしょ？

「……あれは、クロスだ。俺にはわかるんだよなぁ。

「もう何言ってるの。てかなんで分かるの〜。

「…親だから、か？

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