＊ ページ44
*
少し古い祖父の家の匂いがする。目が覚めたときにはもう、強く縛られた蜘蛛の糸に絡まっており、自身の周りには数え切れないほどの悍ましい蜘蛛の数がカサカサと音を立てていた。
A「う"、う"あ"あ"あ"あ"っ!!!!!
蟲。それだけで悍ましいというのにも関わらず、それに囲まれる彼女も阿鼻叫喚。蜘蛛たちは彼女が耐えきれないと察したのか、彼女の視界から次々に消えていった。
それに気付いていないのか、鳥肌と肌のむず痒さが身体に染み渡っていた。
「そんなに怯えないでくれよ、此奴等もお前を守ってきたようなものなんだがな。
糸を伝ってやって来たナイトメアはニヤニヤとしながら此方に向かってきた。彼の掌には無数の蜘蛛がうじゃうじゃカサカサと元気そうに駆け回っている。それを見るだけで鳥肌が立ち、気分が更に悪くなる。
A「や、ヤダ、蜘蛛は、ヤダッ……！
ni「らしいな、可哀想に。お前はこの数日の間に監視されていることさえも気付けなかったようだが。
全ての行動は筒抜けだったということらしい。
ni「そのスマホ、とやらは連絡手段にも使えるようだな。今の時代は便利で何よりだがな。家族との最後の一時は楽しめて何よりだ。
最後の一時と聞き、額に汗が静かに垂れる。大きな足を広げ、楽な姿勢を取った彼はニヤリと笑った。
ni「準備された飯は美味かったか？
準備された飯。最初の頃は味がとても薄かったあのご飯は、どんどん食べていく事に味が濃くなり、今ではなんの違和感もなく食べれるようになったあのご飯のことだろうか。
A「その、あ、味が、薄かったのが、濃く、なっていって…
ni「…久し振りにお前のところのご飯を食べたくないか？
そう言われ、彼から差し出されたのはこの寺の外のおにぎりを渡された。一変、なんの変哲もないただのおにぎりだ。それを彼は「食べてみせろ」と、その一言に違和感を持たされた。
ただのおにぎりに何があるのか、自身はただ、おにぎりを一口頬張った瞬間に酷い悪臭が放った。味はとても酷く、その臭いは腐ったなにかのような、例えれば例えるほどに酷い味になっていく。
ni「おや、可笑しいな？普段はお前が食べたことのあるコンビニ？のおにぎりらしいがな？
これが、この酷い悪臭のするのが、コンビニのおにぎり？
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 58人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「au」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kimi(プロフ) - もちもちいっぬさん» もちもちいっぬ様、コメント有難う御座います☺最近は落ち着いたので、新作でも出そうかなと検討中です。これからも更新を頑張りたいと思います！ (2022年9月18日 18時) (
レス) @page46 id: 98c1ff005a (このIDを非表示/違反報告)
もちもちいっぬ(プロフ) - あと変えた書き方好みなんですけど (2022年9月15日 19時) (レス) id: d6526aca9e (このIDを非表示/違反報告)
もちもちいっぬ(プロフ) - 好きです- ̗̀ ෆ( ˶'ᵕ'˶)ෆ ̖́-ちゃんと休んでも周りはそれを悪いと思いませんから、疲れたら休んで、そして頑張って毎秒よろしくお願いします！！ (2022年9月15日 19時) (レス) id: d6526aca9e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
