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2019年5月___花瀬


鼻の奥をツンと刺激する独特な匂い


真っ白な空間







「A、メンバーと上手くいってるみたいだね?」


「うん」


「もうすぐ、嬉しい報告があるよ、楽しみにしててね」




久しぶりに来た病室


俺にそう微笑み話すジャニーさん


"嬉しい報告"


それが何なのか、こんな俺でも一応Jrで



なんの事かは大体の検討が付いていた



「ジャニーさんが決めたことなら何でもいい」


「変わらないねAは、

でもそれじゃ駄目だ、考えることを覚えなさい」



俺の方を向いていた視線は空に向けられて


「A、きっとうまくいくよ」



希望も何も見えないのだ


この先に何があるのかなんて分かりっこない




「俺は、きっと似合わないよアイドルなんて」


「そんな事ないさ、だって僕が見つけたんだよ?」


自信満々そうに語る姿





「人はみんな1度は崩れる

それを誰と、どう立て直すのか


Aはどうすればいいと思う?」



分からない、分からなかった



俺は、どう答えるべきだった?

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作者名:とむか | 作成日時:2024年1月20日 15時

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