影山君ちょっと落ち着いて!!2

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｢そうだなぁ...あれだ！お前は押しすぎなんだよ｣

｢...？そうっすかね｣

｢自覚なしかよ！コワッ！！よく言うだろ？“押してダメなら引いてみろ”って｣

｢引いてみろって、具体的にどうすればいいんですか｣

｢まずその好きアピールを辞めるんだな。多分Aも言われ過ぎて新鮮味がねーんだべ｣

新鮮味か、成程。流石菅原さんだ、多くの人間から信頼されているだけの事はある。｢ちょっと待ってください｣と縁下さんが菅原さんの会話を止める。縁下さんは困ったように眉を下げ、少しはにかみながら話を続けた。

｢夏休み合宿の時、影山とA一時期会話してなかったですよね？｣

｢そういやそんなこともあったな｣

｢その時不本意とはいえ“押してダメなら引いてみろ”をやったわけじゃないですか。それで、影山｣

｢？はい｣

｢なんか変わった事はあったか？｣

変わった事、特に思い当たる節がないと言うのが事実だ。確かにあの時は菅原さんや縁下さんが言うように｢引いてみろ｣をやっていたのだと思う。やったからといって特段何かがあったという訳でもない。｢ないです｣と淡白にそう言うと二人はだろうなとでも言いたげな表情をしていた。

｢うーんどうしたもんかねぇ｣

｢あ！俺いい事思いついたっす！｣

｢却下｣

｢まだなんも言ってねーよ！！取り敢えず聞くだけ聞いてくれ｣

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