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「つか夜道なんだから顔とか分かるわけねぇじゃないですか、女子ってだけで危険なんすよ」
「ごもっともです…」
彼の正論は何より耳が痛い。それだけ私が心配で仕方がないのだろう。「Aさんになんかあっても今は守れねぇんだから心配するような事しないでください」と飛雄君は悔しそうに伝える。自分が守ってやれないことがよっぽどもどかしいのだろうな、と思うと愛おしさが溢れて止まらない。
「じゃあ帰る時は毎回電話していい?そしたらちょっとは安全なんじゃない?」
「うんぬ……出来ればバレー部の人と帰ってほしいんすけどやっぱ嫌なんでそうしてください」
「どっちよ…電話していいのね?」
「はい!待ってます」
「うん、私そろそろ家だから切るね…愛してるよ、おやすみ」
「っ!ちょっ」
何か言いかけていたが容赦なく電話を切った。火照った頬は夜風に当てられて少し心地よい。飛雄君は今頃どんな顔をしているだろうか。想像しただけで笑みが零れる、私もいよいよ末期なのかな。
その日は一段と良く眠れて、なんなら目覚めも良かった。きっと飛雄君には安眠効果があるのだろう。
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めいゆえ(プロフ) - まいさん» 応援していただきありがとうございます! (2022年8月29日 11時) (レス) id: 396e1f2020 (このIDを非表示/違反報告)
まい - ずっと荒らされてて可哀想。応援してます。荒らしてる方こそ良心の呵責(笑)ないのかよ (2022年8月28日 13時) (レス) id: 10ee86ddc2 (このIDを非表示/違反報告)
A - ずっと自演していて良心の呵責はないのでしょうか? もうユーザーの方を悪質ユーザーとして通報させていただきます。 (2022年8月28日 11時) (レス) id: 8276257951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めいゆえ | 作成日時:2022年8月28日 10時