第9話:声の音色 ページ9
「すまんかったな…すぐ助けに来れんくて」
「ううん、私はなんともなかったから」
眉を下げ、心底悲しそうな
「ホンマになんもされてへんのか?」
「うん」
「…ホンマか?」
この会話の繰り返し、最早彼をAIだと疑いたくなるくらいだ。心配かけてしまった事に関しては申し訳ないと思っているが、流石にここまで
「っ!ちょっと…服部君?!」
何を思ったか、彼は私をこれでもかと言うほどキツく抱き締めた。その穏やかな温もり、規則正しい心音は私の乱れた心を落ち着かせるのには十分だ。緊張が
「最初から大人しくそうしてりゃあええねん…俺はここにおるから」
彼の甘く
「…ごめんね」
「アホ、こーゆー時はな“ありがとう”が正解なんよ」
彼の胸に顔を
「服部君…」
「…なんや」
「ありがと」
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作者名:めいゆえ | 作成日時:2022年5月15日 23時