今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:505 hit
小｜中｜大
・ ページ17
｢清春よ。｣
凛とした声色、思わず背筋が伸びる。
ここは、一体どこなのだろうか。
｢貴様は亡き者となった。｣
驚きよりもやはり、といった感情が大きかった。
私は、九代目将軍を巡った細川勝元氏と山名宗全氏の戦で名も知れぬ敵軍の武士に敗れた。
私は死んだのだ。
恐らくここはあの世であろう。
随分と薄暗く殺風景なあの世だな、私は沢山の人をこの手で殺めてきた。
だから、私が逝くのは天国なんかではなく間違いなく地獄だろう。
｢ここはあの世でも天国でも地獄でもない。｣
｢では一つ、そなたに問おう。一体ここはどこなのだ？｣
すると声の主はどこからともなく、いいだろう教えてやろう、と唸るように言った。
｢ここは無だ、貴様は今無の領域内にいるという事になる。｣
無、と言われてもいまいちピンと来ない。
無理もない、声の主は言葉を続ける。
先程から、この者は私の心が読めるのだろうか。
私の思った事に対する的を得た回答を言い渡すその様は、不気味と言っても過言ではない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
平和ボケマンボウ(プロフ) - ただの凡人さん» コメントありがとうございます。気が向いたら書いてみようと思います。 (2021年2月28日 23時) (
レス) id: 987adadeae (このIDを非表示/違反報告)
ただの凡人(プロフ) - 『愛しい彼へ』の続きがすごく気になりました！（笑） (2021年2月28日 23時) (レス) id: a29824034d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：平和ボケマンボウ | 作成日時：2021年2月28日 23時
