原石と雪男、体調悪いんだって 3

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深澤side



楽屋を開けた瞬間向けられた冷たい視線


いつも佐久間が遅刻しても

「おいおせえよ〜笑」

って言ってるみんなじゃないみたいで、



キュッと胸が苦しくなった







スタッフさんに謝りに行ってって言われて

何度も何度も頭を下げて楽屋を出る





いつからか、居るのが辛くなった楽屋

俺の居場所じゃなくなった楽屋


ある日突然メンバーから突き放されて

理由もわからないまま謝って、敬語を使って






もう、

いいかな






結構我慢したよ俺





けどさ、理由は知らないけど

いつからか、いきなりハブられるようになって



そんなのずっと耐えられるわけないじゃん









…思い立ったら吉日、



どっかで聞いたこの言葉


それは今の俺に向けられた言葉かもしれない







でも出来るだけ綺麗に逝きたいな

飛び降りはダメ、グシャってなりそうだし

首つりもダメ、時間かかる




そんな時、ふと思い出した手首


昨日運が良ければこれで死んでたかもしれない







手首を切って死んでる俺の姿を見たら

メンバーはどう思うかな



後悔するかな

何であんなことしたんだろうって思うかな





俺のこと、忘れないでいてくれるかな








気付いた時には脚が動いてて、

カッターなんて持ってきてないから

こっそり小道具さんのところから持っていく




男子便所に入って


誰かに見つけて欲しいから

個室の扉を開けたまま手首を切る






あ、処置してなかったな

なんて血が固まったままの手首を見て思ったけど


そんなのもうどうでもよくて






傷の上に重ねるように



いつもより力を込めて刃を引く




深澤「いっ、…てぇ、」





ドロっと手首から血が溢れてきて


それでは止めないで何度も何度も切る



これで逝けますように

メンバーが後悔しますように





そう願いを込めてぐっと力を込める



すると、やってくるあの感覚



クラっとして、視界が白くなってきて









ああ、これで俺も終わりか





案外簡単なんだな




傾いて行く体ぬ身を委ねて



そっと目を閉じる









さようなら、みんな




楽しかったよ

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