4話 ページ5
轟side
「さて、話を聞かせてもらうぞ」
「えぇ」
嫌そうな顔をしてもダメだ。
俺がそう言うと渋々俺の前へ座った。
ちなみに緑谷にあの写真送ったら
なんだ人かぁ･･･って人？！え、どういう事？！
と来たので、諸々を説明した。
「お前は聞き捨てならねぇ事を何個か落としたからな、事情聴取だ。警察に聞かれるのとどっちがいい。」
「･･･轟サン。」
素直にそう言う大狼は可愛げがあった。
「親の話から聞かせてもらう」
「親？」
「親だ。」
大狼は少し間を開けて、
「･･･ネグレクト」
そう言った。
暴力ではなく？？
そう思ったが聞かずに大狼の次の言葉を待とうと思ったのに、
「あれ、暴力じゃねぇの？って思った？」
そう笑顔で言ってきた。
笑顔で。
なんでそんなに笑ってられるんだ？
「暴力は週３回くらいで収まってんの。後は基本全部放置。やっぱ人間笑顔に限るね〜」
と、また笑う。
その時思った。こいつは楽しくて笑ってんじゃねぇ、
他人の機嫌を損なわねぇ様に笑ってんだ。
今日会ったばっかでそんなの気付けなくて当然だが、気付けなかった自分にガッカリした。
「･･･その、」
「あ〜轟サンがそんな顔する必要無いのに。優しいんだな！！」
大丈夫だよ、とこいつはまた笑う。
本当に笑っているのか、そうじゃないのか、俺にはまだ分からない。
分かりたい、と思った。
「･･･他には？もう事情聴取されねぇの？」
「あ、いや、何も解決してない･･･だろ。」
「する気なの？！」
「当たり前だろ、俺はヒーローだ。助けたいと思うのは当然だ。」
「助けてって言ってないのに？」
「余計なお節介はヒーローの基本だ。勿論現状が良い。満足してるってなら話は別だが･･･大狼はどうだ？」
大狼は考えこむ。即決じゃねぇのか。
俺がヒーローとして頼りねぇからか？？
「･･･そりゃ、やだけどさ。会ったばっかの轟サンにそんな迷惑かけられねぇよ。」
「見知らぬ人を助ける仕事だぞ？」
あー、確かに。と言う。
ヒーローの本質だからな。
「･･･考えたい、」
「俺じゃ力不足か？」
「んな訳ねぇよ！！轟サンがすげぇヒーローなのは100人中150人が認める！！！」
「50人増えてるが･･･？」
「ものの例え！！ちが、轟サンが良い人すぎて、逆に、申し訳ないって言うか。」
「んだそれ」
俺は笑った。
すると大狼も少し嬉しそうだった。
きっとこれは本当の笑顔だと信じて。
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春千瑠 - めっちゃめちゃ面白いです❗これからも応援します❗更新頑張ってください (2022年12月29日 12時) (
レス) @page20 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
んく - やばい！主人公が好みすぎる！更新、待ってます！ (2021年9月5日 20時) (レス) id: 8afb8675a5 (このIDを非表示/違反報告)
虚(プロフ) - 好きですっ！とても良い作品ですねっ！お気に入り失礼しますっ！更新幾らでも待ってますっ！ (2020年3月14日 23時) (レス) id: 7c0e52b0b9 (このIDを非表示/違反報告)
アカヤ - かっちゃんとの絡みがめちゃくちゃ可愛いですっ！！これからも頑張ってください！ (2019年4月30日 18時) (レス) id: ba5e1e3f04 (このIDを非表示/違反報告)
あげまき(プロフ) - 暗黒破壊神＠さん» コメントありがとうございます！！存分の楽しんで頂けたら幸いです…！！ (2019年4月7日 4時) (レス) id: 982f0426be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あげまき | 作成日時：2019年2月8日 17時
