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丸さんの奥さんと男の子が帰って、しばらくすると祐輔くんも帰ってきた。
野村｢いやぁ、久しぶりにボール投げれて楽しかったわぁ〜｣
あなた｢ごめんね、ずっと私に付きっきりだからボールも投げれないもんね。｣
野村｢いやぁ、ええんよ。｣
あなた｢･･･あの、それでね、祐輔くん。これって･･･｣
と、左手でキラキラと輝く指輪を見た。
野村｢あー･･･気づいた？ごめんな、ちゃんと渡せなくて。｣
あなた｢いや、そうじゃなくて･･･！｣
野村｢女子ってどんなん好きか分からんし、渡し方もよぅわからんから、Aが寝てる間に･･･俺、ほんとに根性ないよな･･･｣
あなた｢ううん、すっごく嬉しい。ありがとう、祐輔くん。でも･･･これ、高かったでしょ？｣
野村｢Aはそんなん気にせんでええよ。俺野球選手やし、Aと再会してからええとこないし。｣
あなた｢そんなこと･･･｣
野村｢･･･なぁ、Aが退院して、俺の自主練とかキャンプも一段落ついたら、さ。子ども、欲しくない？｣
あなた｢え･･･｣
まさか祐輔くんの口からそんな言葉が出ると思わなかった。
いや、優勝旅行の帰りの飛行機の中で言ってたか･･･
驚いて祐輔くんの顔を見ると、恥ずかしそうに顔を逸らした。
あなた｢･･･ふふっ、そうだね。｣
私がそう言うと、今度は祐輔くんが驚いたようにバッと顔を上げた。
野村｢･･･ええの？だって、あの時は･･･｣
あなた｢んー、あの時はプロポーズされて間もなかったから会えてなかった10年を埋める意味でも祐輔くんとの時間を大事にしたいなーって思ったけど、生まれる頃にはいいかなって。それに、子ども出来たら祐輔くんもっと頑張れるしね。｣
野村｢･･･そやな。｣
あなた｢でも突然どうしたの？安倍さんとかになんか言われた？｣
野村｢･･･なんで、安倍が出てくんの？｣
あなた｢なんとなく、祐輔くんの身近な人でそういうの言いそうじゃん。｣
野村｢･･･まぁ、確かに安倍も丸も広輔ももっと早いうちから結婚してて子供もおって･･･って考えたら、はよせんとな、とは思っとった。けど、あいつらは関係ない。｣
あなた｢･･･そっか。じゃあ、早く退院出来るように頑張んないとな〜｣
野村｢あ、無理はしたらいかんよ。｣
あなた｢大丈夫だよ。ありがと。｣
左手で輝くダイヤモンドの指輪と、祐輔くんを交互に見て2人で笑った。
あなた｢やっぱ男の子がいいよね〜祐輔くんのあと継がせたいし。｣
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作者名：蒼暉 | 作成日時：2018年4月4日 15時
