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中田さんや大野さんのおかげで色んな選手とお話出来た。
少し休んでいると祐輔くんが駆け寄ってきた。
野村｢Aおった･･･！あの、突然で悪いんやけどちょっと来てくれん？｣
そう言うと私の返事も聞かずに腕を掴んで走った。
あなた｢え、ちょ･･･祐輔くん！？｣
何も言わずに走り、やっと止まったと思ったら目の前にいたのは小林さん。
祐輔くんが高校の時にバッテリーを組んでた巨人のイケメンキャッチャーだ。
野村｢誠司、紹介遅れてすまん。この人が、俺の奥さんや。｣
お、奥さん･･･
もう何回も言われてるのに、まだ少しくすぐったい。
小林｢ふーん、この人が･･･｣
なんだか品定めされてるみたいで怖い。
小林さんは私を上から下までじっと見ると、深いため息をついた。
小林｢ま、祐輔が選んだんならええんちゃう？この人がほんまに祐輔に相応しいかは、来シーズンで分かることや。｣
･･･あれ、小林さんってこんな人だっけ･･･
テレビで見る小林さんは、もっと明るくて照れ屋で天然な･･･今私の目の前にいる小林さんとは真逆のイメージだけど･･･
小林｢ただ･･･Aさんやったっけ、祐輔は俺の大切なやつやから傷つけたり喧嘩したりしたら許さんで。｣
あなた｢は、はい！｣
よく考えてみれば、祐輔くんと小林さんは高校3年間ずーっと一緒にいて、一緒に苦楽を乗り越えてきたわけだ。
そんな大切な祐輔くんをどこの馬の骨か分からない私に奪われたとなれば、私のことを気に入らないと思うのも当然かもしれない。
小林さんから離れると、祐輔くんも小林さんの様子に違和感を覚えたみたいだ。
野村｢なんか･･･あいつ、ちょっと変やったな。もっと素直に喜んでくれると思ったけぇ･･･自分より先に俺が結婚したから戸惑ってんのかな？｣
あなた｢･･･そうかもね。｣
何となく、その違和感の原因は分かるようなきがしたけど、祐輔くんには言わない方がいいと直感的に思った。
とりあえず、来シーズンの私の課題は、祐輔くんを献身的に支えることと小林さんに心から祝福してもらうことだ。
祐輔くんのこと、1番わかってるもんね。
1人で気合を入れてると、祐輔くんが不思議そうに私を見ていることに気づいた。
あなた｢･･･？なんかあった？｣
野村｢いや、さっきまでえらい緊張してたのに、だいぶこの場の雰囲気に慣れたなーと思って。翔たちと話したのがそんなに良かった？｣
あなた｢え？いや、そんなこともないけど･･･｣
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作者名：蒼暉 | 作成日時：2018年4月4日 15時
