69.〜Y.N〜 ページ20
小林｢･･･で、新幹線乗るのやめて戻ってきたん？｣
野村｢そう。｣
菅野｢お前･･･いいの？｣
野村｢このことは完全にAに任せてるから、俺がどうこう言うことでもないかなって。｣
駅でAのLINEをみて、どうするか悩んだ結果、広島に帰るのも、沖縄に行くのもやめて、東京で誠司と智之と飯に来た。
結婚して初めて2人に会ったから最初は結婚の報告をして、そのあとこの話だ。
菅野｢お前がそんなことになってるとはね〜全然知らなかった。｣
野村｢そもそも始まったの日本シリーズからだしね。高校の時も大学の時もこんな話2人にしなかったし。｣
小林｢せやんな。俺高校時代祐輔とずっとバッテリー組んでたけど、そんな話聞いたことないな〜って思ったもん。｣
野村｢聞かれなかったし、自分から話すような事じゃないやん。｣
菅野｢それにしても祐輔と中島さんが1人の女性を巡って戦ってたって･･･日本シリーズ中に何やってんだよ。｣
野村｢日本シリーズは真面目にやったよ。色々私情挟んだりしたけど･･･｣
小林｢真面目にやってないやん。｣
野村｢しゃーないやん･･･10年間会ってなかった幼なじみに久しぶりに会えたんやで？そしたら中島さんと仲良うしてるやん。｣
菅野｢残念ながら俺にそんな相手いないからよくわかんないけど。でも結果的に結婚したんでしょ？ならいいじゃん。｣
野村｢お前俺の相談内容聞いてた？Aを中島さんに取られるかもって不安なんやなくて、なんで中島さんの所に行ったんやろうって話。｣
小林｢そりゃ呼ばれたからやろ。少なからず奥さんにも罪悪感あったんちゃうの？｣
野村｢そうなんだけど･･･でももう私には卓也さんに会う資格ないとか言うとったんよ。だから余計に思って。｣
菅野｢そんなん本人に聞けば1発じゃん。｣
野村｢それが出来ないから聞いてるんやろ･･･｣
2人も俺も少し酔っ払っているのかもしれない。
噛み合ってるようで噛み合ってない会話が続く。
結局ダラダラと話し続けて、お開きになったのは日付が変わる頃だった。
小林｢お前新幹線の時間大丈夫なん？もう終電ないやろ。｣
野村｢あ･･･いいよ、今日は適当にホテルとる。｣
菅野｢この辺当日この時間に取れるホテルなんかないよ。･･･しゃーないな、今日は俺の部屋泊めてあげる。｣
野村｢やった。ありがと、智之。｣
菅野｢その代わり来シーズンの最多勝利投手と最高防御率は俺に譲れよ？｣
野村｢それは無理だね。｣
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作者名：蒼暉 | 作成日時：2018年4月4日 15時
