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新井｢だから、今祐輔は橘さんを好きだって自覚はあるけど怖くて先に進めない状況だと思うんです。もし仮に来年日本一になっても、今度は連覇するまでとか沢村賞とるまでとかいろいろ言って先延ばしにすると思うんです。だから･･･｣
あなた｢祐輔くんの言葉に素直に従わずに、早く付き合うなり結婚を決めるなりして欲しいってことですか？｣
新井｢そうじゃなくても、恋愛することは怖くないって気づかせて欲しいんです。｣
あなた｢どうしてそこまで･･･｣
新井｢橘さんを逃すと、あいつ一生結婚出来ないんじゃないかって思えてくるんです。それに、あいつはきっと橘さんみたいなパートナーがいるともっと強い選手になれるはずなんです。｣
あなた｢新井さん･･･｣
野村｢随分僕のこと考えてくれてるんですね。｣
新井｢祐輔･･･お前、いつから？｣
野村｢Aがなかなか帰ってこないのでちょっと心配になって。そしたら恋愛することは怖くないって聞こえて･･･｣
新井｢･･･おせっかいだったかもな。ごめんな。橘さんも、今の話忘れてくれて結構です。｣
あなた｢いや、そんなこと･･･｣
野村｢新井さんが僕のことそんなに考えてくれてるとは思わなくてびっくりしました。ありがとうございます。でも、僕はもうあの人のことは何とも思ってないし、恋愛することも別に怖くないです。｣
結構聞いてるんじゃん･･･
野村｢それに･･･Aのことも、近いうちにチームにいい報告をさせてもらおうと思ってるので、心配しないでください。｣
あなた｢え？｣
新井｢祐輔･･･お前･･･｣
野村｢そうなったら、式のスピーチ、よろしくお願いしますね。｣
え、式のスピーチ？式って結婚式？
なんで？カープが日本一になるまで待ってて欲しいって･･･
困惑する私を置いて2人で話を進めていく。
なんで･･･私当事者でしょ･･･
新井｢それじゃあ俺はこの辺で。橘さん、祐輔をよろしくお願いします。｣
あなた｢え、あ、はい･･･｣
野村｢丸といい新井さんといいなんでAに俺をよろしく頼んでるんじゃ･･･俺はそんなに問題児か･･･｣
新井さんが元気に部屋に戻っていくと、祐輔くんはぼそっと呟いた。
あなた｢みんなそれだけ祐輔くんを大事に思ってるってことだよ。｣
野村｢それならいいけぇ･･･｣
なにか話があると思ったが、特に何も言わず黙って部屋に戻っていってしまった。
･･･と思ったが、彼は違う部屋に入っていった。
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作者名：蒼暉 | 作成日時：2018年4月4日 15時
