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有村架純side

有村｢･･･ねぇ、ちょっとだけ遥ちゃんとお話してきてもいい？｣

あなた｢え？でもまたさっきみたいに暴れるかも･･･｣

有村｢大丈夫。ちょっとだけ話してくるね。｣

Aにはああいったけど、実はAが大好きなんじゃないかなって、直感だけど思った。

遥ちゃんの部屋に行くと、小さくすすり泣く声が聞こえて、やっぱり、と思った。

有村｢遥ちゃん？入ってもいい？｣

遥｢！？ど、どうぞ･･･｣

ゆっくりドアを開けて、遥ちゃんに近寄るとどんどん顔が赤くなっていく。

有村｢ふふっ、そんなに緊張しなくてもいいよ。｣

遥｢いや、えっと･･･あいつ･･･えっと、お姉ちゃんとなんで･･･｣

有村｢Aとはね、失恋ショコラティエってドラマで共演したの。私が嵐の松本さんの妹役で、Aが松本さんが経営するお店の1番のショコラティエの役だったんだけど。見てなかった？｣

遥｢見てました･･･けど、お姉ちゃんと絡むシーンあんまりなかった･･･｣

有村｢うん、そうなんだけど、同世代がAしかいなかったんだよね。｣

遥｢なるほど･･･｣

有村｢ねぇ、遥ちゃんが自分の存在をAに公表して欲しくないのって、なにか理由があるの？｣

遥｢･･･あたしが、病人だから。｣

有村｢え？｣

遥｢お姉ちゃんがあたしの存在を公表したらあたしがこんな病気にかかってることなんてすぐに分かっちゃう。そしたら･･･お姉ちゃんにもお兄ちゃんにも迷惑がかかっちゃう。｣

有村｢どうして？｣

遥｢お姉ちゃん、今大人気だって看護師さんから聞いて･･･お兄ちゃんもずっと夢だった野球選手になって･･･今1番頑張らなきゃいけない時なのに、あたしが邪魔したくない･･･｣

有村｢邪魔になんかならないよ。｣

遥｢でも、きっとあたしのこの状況がバレたら、2人がうまくいかない時あたしのせいになるのが怖い。2人があたしのお見舞いとか手伝いとかで本業が疎かになっちゃうのが怖い。｣

有村｢･･･｣

遥｢あと、お見舞いに来た人達の反応が怖いんです。お前のお姉ちゃんとかお兄ちゃんはあんなに活躍してるのにどうしてお前は？って･･･あたしが可愛くないのなんて知ってるし、2人みたいに突出して何かができるわけじゃないのなんて分かってるのに･･･｣

有村｢話させちゃってごめんね。でも、そんなに2人を気にしなくてもいいんだよ。遥ちゃんは遥ちゃんらしくいれば。｣

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