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…あれ、とふと思った。
もしかして、Aちゃんって本人が気づいてないだけでほんとに伊沢さんのことが好きなのかな?
この前だって、ソロでオファーが来てた番組に一緒に来てくれって、一番に伊沢さんに頼んでたし…
Aちゃんは伊沢さんが一番テレビ出てるし、社長だから安心するからって言ってたけど、ホントにそれだけだろうか?
生憎、僕自身そんなに恋愛経験が豊富なわけじゃないから分からないけども。
…それとも、お姉さんが言ってた通り伊沢さんに感謝してるから、なのだろうか。
小学生の時に男子にからかわれて以来、中学、高校と共学ではあったけど男子と必要最低限しか接しない、みたいな生活を送っていたというのがホントなら、Aちゃんにとって優しくしてくれた男性は父親を除いたら伊沢さんが初めてということになる。
男性に恐怖心を抱いていたAちゃんに、優しく手を差し伸べた伊沢さんは彼女の目にどう映ったんだろう。
少なくとも特別な存在であるのは間違いなさそうだが、好きかと言われると微妙だ。
伊沢「…Aちゃん、今度一緒にご飯食べに行こうね笑」
あなた「いいんですか?ありがとうございます。」
感情の起伏が穏やかで、滅多に怒らなければはしゃぐこともしない。
表情にもあまりでないから割とミステリアスなところはあるけど、最近声の調子で意外と分かるってことに気づいた。
今は、割と弾んでる。
こうちゃん「…これは、どっちですかね。」
山本「さぁ…わかんないけど、少なくとも今Aちゃんの気持ちは2人にないことは確かだし、頑張れって感じ笑」
川上「山本の説明も不十分やで…」
山本「だってあれ以外にいい説明思いつかなかったんですよ…」
河村「どうする、これを機にAちゃんがほんとに伊沢のこと好きになっちゃったら。」
こうちゃん「えっ?」
河村「彼女にとって伊沢が特別な存在であるのは間違いないだろうし、伊沢は女性に紳士的だ。かつどこか子供らしさも持ち合わせていて、母性をくすぐられる女性だって少なくない。…伊沢がAちゃんのことを好きじゃないからって、油断は禁物だよ。今の段階では、川上も、こうちゃんも、水上も、なんなら山本も須貝さんもふくらさんも僕も伊沢も、みんな平等だよ。」
川上・こうちゃん・山本「…」
河村さんはどうやらこの中の誰よりもこの状況を俯瞰していたらしい。
河村「既に彼女が伊沢を好きになってる可能性だって、なきにしもあらずだし、ね。」
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蒼暉(プロフ) - 現実逃避あるふぁさん» そう言っていただけて嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2019年10月2日 20時) (レス) id: 9d4d633b18 (このIDを非表示/違反報告)
現実逃避あるふぁ - このお話めっちゃ好きです!更新待ってます! (2019年9月28日 21時) (レス) id: 9e6e3a6762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼暉 | 作成日時:2019年9月8日 0時