双子の姉登場 ページ35
川上side
川上｢…A？｣
いつものように学校が終わってオフィスに向かうと、Aがソファにぐったりと倒れ込んでいた。
近づいてみると、荒く息を吐くA。
どう見ても風邪。
慌てて水上に連絡するも、あいにく来れないらしい。
…それにしても、なんで誰もいないんだ？
なんかやらなきゃ、と冷蔵庫を開けるも、料理が出来ない俺に出来そうかつ消化に良さそうなものは入っていなかった。
くっそ、Aのことやからうどんくらいありそうやと思ったのに…
とりあえず冷えピタをAのおでこに貼って、ソファから布団に移して、俺が拭ける範囲の汗を拭いた。
えっと、このあと何しなきゃいけないんだっけ、俺が風邪ひいた時母さん何やってくれたっけ、
と必死に思い出しながらAの汗を拭いた。
…その時、部屋のインターホンが鳴った。
変だな、伊沢さんなら鍵で入ってくるのに。
そう思いながらドアを開けると、そこには…
川上｢…！？｣
Aと顔も背丈も髪型も、全て同じ女性がいた。
？？｢あっ、すみません、綾瀬Aってここにいませんか？｣
川上｢え、あ、いますけど、｣
声まで同じだ…
？？｢あー、やっぱり！すみません、上がらせて貰ってもいいですか？｣
川上｢えっ、あ、｣
彼女は俺の返事も聞かずドンドンとオフィスに入っていった。
どういうことだ、ここまで同じだなんて。
…もしかしてAの双子のお姉さん？
そう言えば、一卵性って…
慌てて俺も付いていくと彼女は顔を赤くして荒い息を吐くAをじっと見ていた。
？？｢…今日、学校行ったら急に頭痛くなったんです。でも、私は体調悪くなかったので、あ、A風邪ひいたなぁって。｣
川上｢…やっぱり、双子ってそういうテレパシーみたいなんってあるんですか？｣
？？｢正確では無いですけど、何となく。私たちはずっと一緒にいたので、隣にいれば何考えてるかわかったり。｣
川上｢じゃあ、やっぱりAのお姉さんなんですね。｣
凛｢あ、ごめんなさい、自己紹介してなかったですね。…改めまして、綾瀬凛です。Aと双子で…一応私が姉ってことになってるんですけど、詳細は分かりません。早稲田大学法学部の1年です。｣
川上｢あ、えっと、東京大学文学部4年の川上です。｣
凛｢クイズやられてるんですよね。Aからよく話は伺ってます。｣
…くそ、調子が狂う、Aと話すように会話ができない。
なんか、向こうのペースに乗せられてる気がする…
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蒼暉(プロフ) - 現実逃避あるふぁさん» そう言っていただけて嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2019年10月2日 20時) (
レス) id: 9d4d633b18 (このIDを非表示/違反報告)
現実逃避あるふぁ - このお話めっちゃ好きです！更新待ってます！ (2019年9月28日 21時) (レス) id: 9e6e3a6762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼暉 | 作成日時：2019年9月8日 0時
