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3.ホワイトデー
伊沢side
伊沢「…いや、自分で作れよ?」
川上「だって料理とか作れないし…」
こうちゃん「Aちゃんは手作りのものくれたのに、お返しは買ったものとか失礼じゃないですか…」
ふくら「ホワイトデーは日本独特の文化だけど、もはや定番になってるよね笑」
バレンタインは世界のいろいろな国がイベントとして盛り上がってるけど、ホワイトデーは日本独特の文化だ。
貰ったものにはお返しをするべき、という日本の文化がそもそも。
元々は菓子会社が始めたイベントで、飴やマシュマロを返そうということで飴を作る砂糖、そしてマシュマロの色からホワイトデーのホワイトは付けられたと言う。
…で、ここにいる男どもはそんな起源に律儀にも従おうとしてる。
伊沢「いや無理だって。料理できないのに、なんで飴とかマシュマロとか作ろうとしてんだよ。」
山本「…アクセサリーとか、ハンカチとか、メイク道具とか考えたんですけど、店のコーナーには女の人ばっかりで居づらいし、Aちゃんが何を持っててどういうタイプのものが好きなのかわかんなくて。」
伊沢「いや、そうだとしても!せめてホワイトチョコでなんか作れよ。んー…あぁ、これとかどう?スノーボール。」
こうちゃん「…雪玉?」
須貝「直訳じゃねぇか笑笑」
もうAちゃんへのお返しを準備したらしいふくらさんと河村さんと須貝さんはこの人たちを可笑しそうに見ている。
…俺?俺はもう当然準備できてるよ。
バレンタインに貰った時からお返しは何にしようかな、って考えてたしね。
河村「って言うか、最近のバレンタインとホワイトデーの盛り上がり方は異常だね、そもそも恋人たちが永遠の愛を誓う日なのに。」
須貝「まぁ、そんなこと言ったら身も蓋もないし、本人たちが楽しけりゃいいじゃん。」
川上、山本、こうちゃん、水上、鶴崎は慣れない手つきでチョコを刻んだり湯煎にかけたり丸めたり。
見てるこっちがハラハラする。
こうちゃん「女子は普段こんなことやってるんですね、すげぇ…」
山本「Aちゃん、バレンタインじゃなくても普段から作ってみました、ってパウンドケーキとかチョコバーとか持ってきてくれるの、あれ作るのすごい大変なんだろうね…」
鶴崎「…あ、川上ストップ!それダメ、今お湯入った。」
川上「はぁ?ちょっとくらいええやろ、」
鶴崎「ダメだよ、俺らが食べるんじゃないんだよ、Aちゃんが食べるんだよ、」
…先が思いやられるわぁ笑
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蒼暉(プロフ) - 現実逃避あるふぁさん» そう言っていただけて嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2019年10月2日 20時) (レス) id: 9d4d633b18 (このIDを非表示/違反報告)
現実逃避あるふぁ - このお話めっちゃ好きです!更新待ってます! (2019年9月28日 21時) (レス) id: 9e6e3a6762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼暉 | 作成日時:2019年9月8日 0時