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あなた「クイズ、は多分やりません…」
??4「…理由、聞いてもいいかな?」
あなた「親に反対されてるので。」
??1「は?」
あなた「高校生クイズが終わったあと、言われたんです。クイズなんてくだらない、あんなの自分の知識を自慢するだけの野蛮なものだって。」
どこかからはっと言う笑い声が聞こえる。明らかにバカにした笑い。
??5「…綾瀬さんは、それに賛成なの?同じこと思ってる?」
あなた「…まぁ、私も趣味程度でしたし、親に反抗してまでやりたいかって言われるとそうでもない気もするし…」
??4「じゃあ、俺の目見て。俺と目合わせて、 もう1回同じこと行ってみて。クイズなんてくだらないって。野蛮なものだって。そしたら、諦めるから。」
あなた「…なんで、」
??4「本当は違うんだろ?クイズが楽しくて仕方がない、違うか?あの時、俺にはそう見えたよ。だって君、正解しても押し負けた時もずっと笑ってたもん。早押しで押し勝った時、正解した時の時の快感が忘れられない…俺、間違ってる?」
間違ってない。本当は、私だってクイズやりたい。
??4「もう大学生だ、立派な大人だよ。来年になれば酒だって飲めるしクレジットカードなんかも自分の判断で契約できる。完全にとは言わないけど何でもかんでも親の言う通りに動いてたら、それはもう君じゃない。綾瀬Aさん、君はどうしたい?」
あなた「…わたし、は…」
答えあぐねている私を見て可愛らしい顔の男性が口を開いた。
??3「…クイズ、やってみますか?」
あなた「、え」
??3「高校生クイズが終わってからクイズやってないんですよね。今やってみたら考えもかわるんじゃないかなって…」
あなた「…じゃあ、1問だけ。」
私がそう言うとあっという間に準備が整う。
隣にはさっきまで私と話してた男性、目の前には早押しボタン。
そっと触れてみる。冷たい。あの時の思いがぶわっと蘇る。
??5「…問題。ミャンマ」
ダダっ
2つのボタンの音がほぼ同時に鳴る。ランプがついたのは…私の目の前にあるボタン。
??5「…綾瀬さん。」
あなた「ロヒンギャ族。」
正解ー!という声がどこか遠くで聞こえる。
久しぶりだなぁ、この感じ。
そうそう、この快感が私は大好きだった。
??2「雑学で…伊沢さんが押し負けた…?」
??1「ちょ、あの子何者なんですか?」
??5「知らないの?2人ともダメだなぁ、自分の後輩になるかもしれない子はちゃんとチェックしておかなきゃ。」
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蒼暉(プロフ) - 現実逃避あるふぁさん» そう言っていただけて嬉しいです!これからも応援よろしくお願いします! (2019年10月2日 20時) (レス) id: 9d4d633b18 (このIDを非表示/違反報告)
現実逃避あるふぁ - このお話めっちゃ好きです!更新待ってます! (2019年9月28日 21時) (レス) id: 9e6e3a6762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼暉 | 作成日時:2019年9月8日 0時