伝えたいこと (ページ13)

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1 女の子を探せページ13

黒side

ラウールの手伝いをすると決めたが
あれから、幽霊は見るが話しかけてこない。

けどとてもじゃないけど俺からは話しかけれない。

そして今日もラウールの家で幽霊からの依頼を待つ。

黒「この世に未練がないからいい事なんだろうけどさ…
やる事ないね」

白「まぁ、その方がいいよ」

紫「めめがここに来てからまだ０だしな」

白「そう言えばさ、この間のお友達とか家の人にこの事言った？」

黒「………言ってません。」

言えないよ。こんな事……すぐに辞めろって言うと思う。

黒「…でも言うつもりではある。」

誰か…このどんよりとした空気をどうにかして欲しい。

(……アノ｡)

黒「あ、依頼ですか？」

(ハイ…オネガイガアッテ、)

目の前に赤い着物を着た可愛らしい日本人形がたっていた。

あれから気付いたことがあって
しっかり聞き取れる単語を話す幽霊と
聞き取りにくい単語だけの幽霊と
いろんな話し方があることが分かった。

今回は前者の方だ。

白「ふふ、初めてのお客さんだね、めめ」

人間体はいつも見ていたが人形は初めてだった。

でも確かに、お人形さんでも魂はあるもんな…

黒「うん。叶えられるよう頑張る！」

(アノ……オンナノコ…ヲ…ﾐﾂｹﾃ…)

黒「女の子？」

(ｶﾜｲｲ…コドモ……ｲﾂﾓエガオ…ﾀﾞｯﾀ。)

紫「具体的に言えますか？」

(ワタシト…ｵﾅｼﾞ……ﾌｸ…キテイタ｡)

赤い着物を着ている子供。
今どきそんな子供いるかな？

(……ｲﾂﾓイッショ…二イタ。ﾃﾞﾓ…ｷｭｳﾆ……イナクナッタ…)

白「捨てられたの？」

(ﾜｶﾗﾅｲ…ﾃﾞﾓ……ﾀｸｻﾝﾉ…ミセガ…ｱｯﾀ。
ｿｺﾆ…オカレタ…ｿｼﾃソノママ)

黒「捨てられたのかもしれないね…
君が願ってる結末にならないかもしれない。それでもいい？」

(……ウン。)

黒「分かった。頑張って探してみる」

初めての依頼だ。
何としてもいい結果が出せるよう頑張ろう。