あくまでも同居人２ ページ8
「…どうしたの？」
ジミンちゃんが驚いて私を見上げる。
「いや、あの、それはこっちのセリフ…ていうか、何してんの！？」
顔を真っ赤にしながらそう言うと、ジミンちゃんはぽかん…とした様子で
「…え？しないの？」
と言った。
し、しないのって…。
「しないよ！」
「そうなの？」
ジミンちゃんは不思議そうに目を丸くしている。
「ちょっと…ジミンちゃん、そこ座りなさい」
「う、うん」
２人で正座して向かい合う。
「あのね、私はそういうの求めてないから」
「え…あっそうだったんだ！…ごめんなさい、今まで泊めてくれた女の人みんなソレ目的だったから…」
ジミンちゃんはバツの悪そうな顔で謝った。
「うん、そうだろうなーと思った。
私にはしなくていいから、もう勝手に寝室入ってきちゃダメだよ」
「わかった。ごめんなさい…。
……でも、それだと僕…ヌナにお返しできることなくない？」
少し困ったような顔で私を見つめた。
「別に何も返さなくていいよ」
見返りなんてはなから求めていない。
「いいの…？でも…何にもしないっていうのもさすがに気がひけるし…」
根が真面目な彼はしてもらうばかりだと良心がいたむようだ。
「…うーん。じゃあこうしよう。
ジミンちゃんはいつも元気で笑顔でいて！
それだけでいいよ」
「えっそんなことでいいの？」
「うん。私ジミンちゃんの笑ってる顔見るとすごく癒されるみたいなの。
まぁしんどい時は無理に笑わなくていいけど
なるべく楽しく毎日過ごしてほしいな」
そう伝えるとジミンちゃんが困ったように微笑んだ。
「ヌナはどうしてそんなに優しいの？」
「優しくないよー。ジミンちゃんだけ特別」
誰にでもこんなことが言えるわけじゃない。
「僕が…特別？」
「そうだよ。自分でもよくわかんないんだけど、ジミンちゃんが可愛くてしかたないの。
だから特別だよ。」
そう言って微笑むとジミンちゃんが神妙な顔つきになった。
「それって…ペットを可愛がるみたいな感じ…？」
「うーん。そうなのかなぁ？ペット飼ったことないから何とも言えないんだけど」
「そっか…」
なぜか少しさみしそうな表情をしていた。
「どうかした？」
「ううん、なんでもない。
じゃあ向こうに戻るね」
そう言ってベッドから降りた。
「おやすみジミンちゃん」
「おやすみヌナ」
扉が閉まると緊張の糸が解けた私はそのままバタンと倒れこんだ。
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
