君を助けたい４ ページ5
「ごめん。なんでなのか自分でもわかんない。
でも…とにかく君のこと助けたいの。
…これって迷惑？」
良かれと思って手を差し伸べてみたけれど、いきなりそんなことを言われて困らせてしまったかなと心配になった。
「全然！全然迷惑なんかじゃないです！
あの…すごく…ありがたいです」
少しうるんだ目でまっすぐ私を見てくれた。
「よかった…」
ホッと胸をなでおろす。
「あの…本当にいいんですか？
こんな見ず知らずの男を住まわせたりして…」
今度は彼の方が心配そうに顔を覗き込んできた。
「いいよ。…あ、さっき勢いで養うとか大それたこと言っちゃったんだけど…」
「？」
「私ただの事務員でお給料も安くて…。
家賃や光熱費なんかは大丈夫なんだけど、
それ以上となると厳しいかなって感じで…」
大見得切った手前なんだか恥ずかしくなってきて手をもじもじさせながら話していると
「置いてもらえるだけで十分です！」
そう言って途中で遮られた。
「いいの？バイトは続けてもらわなきゃいけないと思うけど…」
「全然大丈夫です！住むところができただけでどんなにありがたいか…」
感極まったように目をうるませている様子を見るに、これまでの生活が相当辛いものだったのだろうということが察せられた。
「そっか。それならよかった」
にこっと微笑むと彼も笑ってくれた。
ちゃんとした笑顔を見たのはこれが初めてだ。
やっぱりすごく可愛い。
「あ！そういえば名前聞いてなかった。何ていうの？」
「自己紹介してませんでしたね、すみません。
僕はパク・ジミンです。
…お姉さんは？」
「ジミンちゃんって言うんだー。
私はハン・Aだよ。
あ、あとさ、敬語使わなくていいからね」
「え、でも…」
「敬語って言葉数多いし口が疲れるでしょ？
私も会社では目上の人に敬語なんだけど、これがほんと疲れるんだよね。
だから、タメ語でいいよ。」
そう話すと、ジミンちゃんがおかしそうに笑った。
「ふふっ、口が疲れるって…お姉さん面白い人ですね」
なんか知らないけどウケたみたいだ。
「そ、そう？まぁ一緒に暮らすわけだし気楽にいこうよ。ね！」
「わかりました！…あ、じゃなくて…わかった！ありがとうAヌナ」
ジミンちゃんがニコッと目を細めた。
「ヌナ…」
なんて甘美な響き…。
彼の少し高めの柔らかい声で聞くと殊更に私の心は揺さぶられた。
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
