これってデート？５ ページ14
すっかりジミンちゃんにメロメロになってしまったらしい女の子がいそいそと値札を切ってくれた。
どうしたものかと思っている間にさっさとお会計を済ませた彼が満足そうに私の手を取った。
「じゃ行こっか」
「ほんとに貰っちゃっていいの？」
なんとも申し訳なくてそうたずねると
「いつも良くしてもらってるからそのお礼。
気にしないで受け取って？」
そう言って柔らかく微笑んでくれた。
「ありがとう…ジミンちゃん。大切に着るね」
嬉しすぎて目頭が熱くなる。
「あはは、ヌナ目がうるうるしてる。かわいー」
「だってさー…突然プレゼントとかずるいよー」
というバカップルのようなやり取りを側で聞いていた店員の女の子がまるで感動したように
「お二人はとってもステキなご姉弟ですね！」
と言った。
あ、この子はジミンちゃんを私の弟だと思ってるんだったな。
まぁ、どう見ても姉弟にしか見えないしいちいち否定しなくてもいいか。
そんな気持ちで適当に返しておこうとしたら
「そーなんですよー「僕達姉弟じゃないです」」
途中でジミンちゃんに遮られた。
「え？そうなんですか？」
女の子が目を丸くして驚いている。そりゃそうだよね。
「…それじゃこれで」
そう言い残すと私の手を引いてスタスタとお店を出て行ってしまった。
振り返ると女の子がぽかんとした表情で私達を見つめていた。
「ジ、ジミンちゃん？どしたの急に」
店を出た後も歩き続ける彼に声をかけると
ピタ、と足を止めた。
「僕達…姉弟じゃないでしょ」
そう言って振り返るジミンちゃんの表情はなんだか不機嫌そうだった。
「あ、うん。そうだよね」
間違われたのが嫌だったのかな。
「僕、ヌナのことそういう風に思ったことないよ」
「そ、そうなんだ」
「ヌナは…僕のこと弟みたいに思ってるの？」
不安げに瞳を揺らしながら聞かれるときゅっと胸が締め付けられた。
「ううん！弟だなんて思ったことないよ」
「じゃあ…ヌナにとって僕って何…？」
何って…何だろ？
同居人？友達？彼氏…は違うしな。
ない頭をフル回転させて出た答えは…
「ジミンちゃんはジミンちゃんだよ」
という何とも間の抜けたものだった。
「…どういう意味？」
「だから…私の中ではジミンちゃんっていう新しいジャンルなの」
自分でももっと他に言い方なかったのかと反省する。
「新しいジャンル…？」
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます！！嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (
レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます！好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます！最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇｀*)よろしくお願いします！ (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もりぞう
| 作成日時：2019年2月3日 20時
