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距離感3 ページ33

「私がジミンちゃん嫌いになるわけないじゃーん!」


嫌いになれないからこれだけ悩んでいたと言うのに。


「だって…避けられてるのかと思ってたから」


「わーごめん!ごめんね!そんな落ち込まれるとは思わなくて」



しょぼんとしているジミンちゃんを見ていたらとても申し訳ない気持ちになった。




「…じゃあ僕のこと好き?」


「うん!好き!」



あれ?つい勢いで言ってしまったけどなんか告白みたいになってないか。


若干焦っていると、




「そっかぁ。よかった…」



ジミンちゃんがふにゃーっと表情を崩した。



うん、もうこの顔が見れたらなんでもいいや。




「じゃ、じゃあ…これからは時々誘ってもいい?」


もじもじしながら聞くと、


「時々じゃなくて、いつでも誘ってほしい」


じっと目を見てそう言われた。



「そ、そんなこと言うとほんとにいっぱい構っちゃうよ?」


おそるおそるジミンちゃんの顔を見上げた。



「いっぱい構ってよ。僕はヌナと一緒がいい…」



そしてぎゅーっと抱きしめられた。



「ありがとうジミンちゃん………ぐすっ」


嬉しすぎて泣けた。


「ヌナ泣いてるの?」


「だって……さみしかったんだもんー」


背中に手を回して思いきりしがみついた。


「そんなにさみしいなら最初から離れなければよかったのに」


ジミンちゃんがため息をつきながら言った。


「ほんとにね…」


8つも年下の子に諭されるなんて情けない。



「これからは何でも一人で考えないで僕に話してね?」


至近距離で顔を覗き込まれるとどきどきした。


「う、うん。そうします…」


頰が熱い。





「それはそうと……なんか焦げ臭くない?」


「あ!」



振り返ると、フライパンから黒い煙が立ち上っていた。


「わぁ!しまった、忘れてた!」


慌てて火を止める。



「…今日のごはんが……」



作り直したくても冷蔵庫にもう食材がなかった。


ガックリと肩を落とした私に


「ごはん食べに行こっか」


ジミンちゃんがにっこり笑いかけた。


「行くー!」




そして久々に2人で手を繋いで出かけた。



隣を見ればジミンちゃんのご機嫌な横顔があって、握った手は温かい。




スリョンに言われたことも正しいとは思う。



でもたぶんこれが今の私達にとって最良の距離感なのかもしれない。




並んで歩きながらそんなことを思った。









距離感------終わり

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設定タグ:BTS , ジミン , 防弾   
作品ジャンル:恋愛
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます!!嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます!好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます!最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇`*)よろしくお願いします! (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もりぞう | 作成日時:2019年2月3日 20時

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