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映画3 ページ27

我ながらよくそこまで想像できたものだと思うけれど、一度考え出すと止まらなかった。



「もー…なんでそんな可愛いかな」


肩に手を回されグイッと引き寄せられた。


「ジ、ジミンちゃん?」


突然距離が詰められびっくりして涙も引っ込んでしまう。


「お別れなんてしないから」


ジミンちゃんが耳元で囁く。


「う、うん…」


甘い声にどきどきして顔が熱くなってきた。


「ふふ、ほっぺ熱い」


指で頰を撫でられる。


「だ、だって…近いんだもん…」


恥ずかしくなって俯く。


「…僕とそんなに離れたくないの?」


じっと顔を覗き込まれると目をそらすことができない。


「うん……ジミンちゃんとの今の生活が楽しすぎて…」


素直に伝えると彼は嬉しそうに目を細めた。


「僕もだよ。


大丈夫、ヌナがやだって言っても離れるつもりないから」


いつもと違う男っぽい表情で言われると心臓がドクンと大きく脈打つ。


「う…うん…」


頷くので精一杯だった。





涙で崩れたメイクを直してお手洗いを出ると、ある人物と遭遇してしまった。


「あれ?Aじゃない」


「ス、スリョン?」


会社の同期で一番仲の良いスリョンだった。


「Aも観に来てたのねー」


「う、うん。そうなの。スリョン1人?」


そうだ。映画のチケットはみんなに配られていたんだった。


「妹と来てたんだけど、あの子バイトがあるからさっき別れたの。


Aは1人?」


ドキッと心臓が跳ねる。


ジミンちゃんと暮らしていることはスリョンはもちろん誰にも言ってないのだ。


まずい…早くこの場を切り抜けないと…


そんなことをぐるぐる考えていると、



「あ、ヌナいたー。この後どうする?」



…万事休す。


私を見つけたジミンちゃんがそばにやって来ると、当たり前のように手を繋いだ。


それを見たスリョンは…



「は?…え?どゆこと?」


目を丸くして私達の顔を交互に見た。


「えと、あの、この子はその…」


焦ってうまく説明できずアワアワしていると、


「ヌナのお友達の方ですか?」


ジミンちゃんがにこやかに尋ねた。


「イ・スリョンだよ。会社の同期なの」


「そうなんですね。はじめまして、僕はパク・ジミンです。」


なぜか私を差し置いて2人が自己紹介を始めていた。


「ちょっとAってば!こんな若いイケメンといつのまに付き合ってたの?」


スリョンが興奮したようにバシバシと肩を叩いた。

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設定タグ:BTS , ジミン , 防弾   
作品ジャンル:恋愛
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もりぞう(プロフ) - すみれさん» ありがとうございます!!嬉しいです(^^) (5月31日 11時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 素敵なお話ですね。 (5月19日 18時) (レス) @page28 id: edc49f412e (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - miiさん» コメントありがとうございます!好きと言ってもらえてとても嬉しいです(^^) (2021年8月18日 20時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - はい、好きー (2021年8月18日 7時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
もりぞう(プロフ) - けろるさん» コメありがとうございます!最高過ぎなどと言ってもらえて本当嬉しいです(〃ω〃)これからも頑張りますー(*´∇`*)よろしくお願いします! (2019年2月25日 22時) (レス) id: a002e2b5b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もりぞう | 作成日時:2019年2月3日 20時

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