ジミンちゃんと付き合っています。３【完】

世界を敵に回しても１ ページ21

「はぁー、面白かった〜」



「うん、最高の結末だったね」



2人でハマって観ていた海外ドラマの最終話を観終わり、しばし余韻に浸っていた。



「でも終わっちゃってさみしいな。一話目からずっと一緒に観てたもんね」



「そうだね〜。まだその時はヌナのアパートで暮らしてたっけ」



「懐かしいなぁ。そう考えたらこのドラマもすごく長く続いてたんだねぇ」



あの狭いアパートでジミンちゃんと暮らしてたなんて、今となってはなんだか夢のようだ。



「また何か一緒に観ようよ。面白そうなのないか探してみるね」



そう言ってジミンちゃんがスマホを開くと、すぐに電話がかかってきた。



「あ、マネヒョンからだ。ごめん、ちょっと出るね」



「うん」



その間に飲み物でも入れてこようかとキッチンに向かうと、



「…え？それ、どういうことですか…？」



ジミンちゃんの驚いた声が聞こえてきた。



「そんな……はい……はい………


………わかりました」



声のトーンからして何か良くない空気を感じる。



「どうかしたの…？」



スマホを手に呆然と立ち尽くす彼に近づくと、



「…まずいことになった」



そう呟いて苦悶の表情を浮かべた。



「え？な、何があったの？」



思わずジミンちゃんの袖を掴む。






「僕達の写真が撮られたらしい…」






それを聞いた瞬間、心臓を掴まれたような感覚がした。




「うそ……え、でも…どこで……」



2人で会うのはこの部屋だけなのに、一体どうやって…



「向かい側にあるビルから盗撮されたものだって…」



「盗…撮…」



そのワードに一瞬頭が真っ白になる。



まさかそんなことまでされてしまうなんて想像もしていなかった。



「ちょうど、カーテンが少し開いたタイミングで撮られたらしい」



そう説明するジミンちゃん自身もまだ現状を受け止めきれていないようで困惑している。




「そんな……」



目の前が真っ暗になりそうだった。



「あ…これだ…」



ジミンちゃんがSNSに上げられた画像を私に見せる。



「！」



確かにそこに写っているのは2人に間違いなかった。



幸い私は後ろを向いていて顔は見えないけれど、ジミンちゃんに関してはほぼ彼だと特定できるほどに写し出されている。



「僕のサセンがビルのテナントを借りて張ってたみたいだ…」

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