ジミンちゃんと付き合っています。３【完】

サプライズバースデー４ ページ11

「嘘だね。だっておかしいじゃん。こんな突然別れようなんて…


誰なの？正直に言ってよ」



ジミンちゃんが険しい表情で問い詰める。



「いやほんとにそんな人いないから」



「信じられない。



誰？まさかミニョン？



それか前のお見合いの相手とか？」




まくし立てるように問われるとその気迫に圧倒された。



「い、いないってば」



「納得できない。



そういえば大学時代の友達にも言い寄られたことあったよね…あいつか…？



それかこの前電話してきた会社の後輩…



ああクソ！ヌナ狙ってるやつ多すぎだろ」




まずい…怒り出してしまった。



ていうか、今現在誰からも狙われてないし、後輩の男の子なんて全く無関係なんだけど…。



ううん、今そんなこと説明したところで火に油だ。



早くテヒョンくん達と合流しなきゃ。




「あ、あの、ほんと誤解だから！他に好きな人なんていないし。



えっと…とにかく、私はもうジミンちゃんとは付き合えないから。



それじゃ…」



そう言ってリビングのドアを開けて出て行こうとしたその時、



ダンッ！！



ジミンちゃんが壁に力強く手をついて阻んだ。



そう、いわゆる壁ドンである。



もちろん胸キュンではなく怖い方の。



「…」



音と、背中に感じる怒りのオーラに気圧されて私は固まってしまった。



「逃がさない」



頭の上から地を這うようなダークボイスが降り注ぐ。



こ、こわい。



ジミンちゃんて本気で怒るとこうなるんだ…




「あ…の……手を、どけて…」



どうにか声を絞り出す。



「嫌。僕はまだ何一つ納得してないんだ。



絶対に行かせない」



どうしよう。



想像以上に話がこじれてしまった。



なんとかしてまず部屋から出ないと…



「ごめん…。もう無理なの。


お願い、別れて…」



「はぁ…さっきからそればっかり。



そんな理由で僕が別れてあげるなんて言うと思ってるの？」



呆れたように言われる。



「でも…私は…」



「あーはいはい、わかった。


もうヌナの話なんて聞かない。


僕は絶対に別れるつもりないから」



「え…」



「そうだ、このまま鎖か何かで繋いで、ヌナをこの部屋から出られなくしちゃおうか。



そしたらずっと一緒に居られるよね」



……え？



今なんかとても恐ろしいことを言われたような…。



これもしかして、開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまったんじゃないだろうか。

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