ジミンちゃんと付き合っています。２

プロ彼女１３ ページ7

「平気だよ。今はちょっとエネルギー切れなだけだから」



そう言ってにこっと笑ってみせてもまだ浮かない顔だった。



「なんか…欲望のままにいろいろしちゃったけど…


僕のこと嫌いになったりしてないよね…？」



「ならないよ。好きにしてって言ったの私だし、ジミンちゃんは気にしなくていいの」



「ほんとに？」



よほど心配なのか、じっと目を覗き込む。



「ジミンちゃんになら、何されてもいいよ。


私はそのくらい大好きなので」



きっぱりそう返すと、やっと表情が崩れた。



「ヌナってたまにすごいこと言うよね。



僕、もうメロメロなんだけど」



「えー嬉しい。ジミンちゃん私にメロメロなんだぁ」



あはは、と笑うと抱きしめる腕に力がこもる。



「冗談じゃなくて。



ほんとに、ヌナが大好き。



大好きすぎて困るくらい」



「へへ、ありがと。私も大好きだよ」



胸にすりすりと頰を擦り付けた。



「あーもう、可愛い…」



たまらない、と言うようにぎゅうっと抱きしめられる。




「引かないでほしいんだけどさ…」



「なに？」



「僕ね、ヌナがもうずっとこの部屋にいればいいのにって思うことがあるんだ。


仕事も辞めて…一日中ここで僕のことだけ考えてればいいのになって」



「ジミンちゃん…」



「ヌナのことが大好きなのに、一番大切にしたいのに…


ほんとうは全部奪って自分だけのものにしたいなんて…


狂ってるよね」



そう言うと、彼は自嘲するように笑った。




ジミンちゃんがただ優しいだけの男の子じゃないってことを私はどこかで気づいていた。



彼の心の奥にある闇。



飲み込まれそうで怖いのに、全てをさらけ出して欲しいとも思うのは



私も同じように狂っているからかもしれない。




「だったらジミンちゃんもずーっとここにいてもらわないとね」



「ええ？僕も？」



「そう。可愛いアイドルの女の子やたくさんのファンの子達のことも…誰も見ないで、私のことだけ見てればいいよ」



見つめながらそう切り返すと、




「あはは！ヌナってほんと面白いね」



思いのほかウケたみたいだ。



「でもまぁ、実際そうなると生活はできなくなるけどね」



2人ともニートになるってことだからね。




「ふふ、そうだね。



でも、嬉しいな。ヌナも僕のこと独り占めしたいんだ…」

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