11話 ページ13
上から一気に降りた事で、武田は逃げる時間を確保できただけではなく敵の数も大幅に減らす事ができた。初の旗印戦は武田の逃げ切りにより終わる。誰もがそう思ったのだが……
「絵に描いたようなヤンキーが出てきましたわね」
武田が逃げる先、校門に他校の不良たちがずらりと並んでいた。
残りはほんの数分程度。この不良の登場がなければ逃げ切れただろう。しかし、自校の敵に加え、余裕たっぷりの他校の不良を相手に逃げ切るのは至難の業だ。
「みやび様！？ どうしてまたあんなところに……」
武田を庇うようにして現れたみやびに驚く一同。秀吉は心配のあまり教室を飛び出していった。
これからどうなるのか……と誰もが食い入るようにスクリーンを見つめ…………
「あ」
スクリーンが真っ黒になった。
数分後、武田の勝利を知らせる声と、法螺貝の音が響き渡った。
────────────────────
「旗印戦、如何でしたか？ 清正様」
「……馨がころころ表情変えてたくさ」
「確かにそうですけど、そうではなくてっ！」
帰り道、馨は初めての旗印戦の感想をつらつらと話しながら歩いていた。つまらなさそうにしていたが、きちんと見ていたらしい。
「それにしても、いきなり205ポイント獲得だなんて……随分と差が出ましたわね？」
「心配いらん。すぐに追いつくくさ」
「流石ですわ、清正様」
ふんふんと楽しそうに嬉しそうに鼻歌混じりで歩いていく。ここ最近、本当に感情豊かになったと加藤は感じている。
「馨。今日も泊まるくさ」
「本当ですか！？ 嬉しいです！ あ、見たい映画があるのですが……」
「いくらでも付き合うくさ」
「まあ嬉しい！ なら早く帰りましょうか」
自ら加藤の手を握り歩き出す馨。普段2人が手を繋ぐときは大体加藤からが多いため、これはかなりレアだった。
この日、ホラーや恋愛系やアニメ系など、気になっている作品をすべて見尽くした。と言っても、そこまであったわけでもなく深夜に差し掛かるころにはすべて見終わってしまっていた。
そして、流行っていたという映画を適当に流しているうちに馨が眠ってしまった。今日一日、ずっとはしゃいでいたから疲れたのだろう。
「可愛いやつくさ」
このまま2人でソファで眠ってしまうのもアリだと思ったが、それでは馨が風邪を引いてしまう。ベッドまで運び、自分も隣で寝る事に。
「おやすみ、馨」
2人きりの夜は更けていく。
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タカコ(プロフ) - 嬉しいです！楽しみにしてます！ (2022年10月6日 11時) (
レス) id: e1a7229537 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - タカコさん» 旗印戦のあれこれは本編にねじ込む予定です。馴れ初めは番外編に入れてもいいかもしれませんね！ ご意見ありがとうございます！ 近日中に出す続編でも番外編について触れてみようと思います！ (2022年10月6日 11時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
タカコ(プロフ) - はい、最終回後の話やドラマでは無かったオリジナルの旗印戦、加藤くんと夢主ちゃんの馴れ初めなんかを読んでみたいです(*≧∀≦*) (2022年10月6日 8時) (レス) id: e1a7229537 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - タカコさん» コメントありがとうございます！ 今のところ考えてはいませんが、こういうシチュエーションが見たい！ という希望が多く集まればやる可能性もあるとは思います。最終回より後の話を番外編にするのもアリですね🤔 (2022年10月6日 2時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
タカコ(プロフ) - Chiharuさん、一つ質問します。この小説の番外編って作る予定は無いですか？ (2022年10月5日 23時) (レス) id: 3e1c504208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2022年9月25日 5時
