【MHA×FGO】それを人は愛と呼ぶ 3 (ページ7)

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105話ページ7

「ハァ……ハァ…………槍！剣！ハァ……矢ァ！」

落ちないように、壊さないように、綺麗に創れるように、正確に撃てるように。
一度にやるべき事が多すぎる。でも、それをこなしていけるようになってこそ、私のなりたいヒーローに近付ける……！

【草創優作】
キューブ状の水の維持、且つ乗りながら武器を造形する事で集中力を高める特訓。また、個性の同時発動を鍛える。

これらの特訓……もうこれブートキャンプじゃね？と一瞬思ったクソハードな特訓を終えて今は夕方。晩ご飯は自炊だそうです。昨日の言葉はこういう事だったのかー……。
なんかもう、疲労でそれどころじゃないけど、飯田君がみんなを纏め始めたから、それに従う。

「とは思ったものの、寒すぎてしんどい……」

「わ！優作ちゃん唇青ッ！平気そう？」

「無理そう……」

着替えるのすら億劫で、ブリリアントサマーの上に学校のジャージを羽織っているのみ。それでも野菜は切らなければと、手を動かす。やば……寒すぎて震えてきた、このままじゃ手ェ切る……。

最低限のやるべき事を成し、お茶子ちゃんに伝えその場から離れた。
個性同時使用しすぎて自分を温める事すらできない。疲労か個性の限界か、今はどっちでもいいや。とりあえず着替えを……

「あれれ……」

気付けば地面とこんにちはしそうになってて、受け身すら取れないだろうなって思ったその時。

「危なかった……優作、平気？」

「ん、ランサー……何処行ってたの？」

私を抱き上げて、エルキドゥは焦凍くんの方に歩き出した。

「森で動物たちと遊んでたよ」

なんてメルヘンな……。でも森といえばエルキドゥだしすごく似合うなぁ。
それにしても眠くなってきた。寝たら死ぬ……とまではいかずとも、かなり危ないのに勝手に目が閉じた。

「焦凍、優作をお願いしてもいい？」

「優作！？大丈夫か！？」

「んーん、さむい……」

寝そう……って思ったら、熱を感じた。目を開けると私を覗き込む焦凍くんの姿があった。左であっためてくれてる……。

「あぃがと、しょーとくん」

焦凍くんの左側があまりにも温かくて、思わず猫みたいに擦り寄った。段々体温が戻ってきて、意識がハッキリしてから割ととんでもない事をしでかしていた事に気が付いた。

マタタビ荘に戻り、着替える(もちろん焦凍くんはついてきてくれた)。
みんなの所に戻ろうかと言った瞬間、ちう、と唇を奪われた。