【MHA×FGO】それを人は愛と呼ぶ 3 (ページ13)

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111話ページ13

合宿3日目。今日も今日とて、ブリリアントサマーで個性伸ばしの特訓。

昨日の反省を活かして、水温調節も取り入れた。昨日が水風呂なら今日は温水プール、みたいなイメージで。

落ちないように、壊さないように、常に適温であるように、綺麗に創れるように、正確に撃てるように。

今日も今日とて、剣・矢・槍を大量に造形して破壊する。なんとかいけるようになってきたその時、マンダレイの声が頭に直接聴こえてきた。

「『いい感じだから5本に増やしてみましょ！』」

「あああぁぁぁぁ……」

幸せ過ぎて耳と腰が溶けた。そのせいで浮き輪から落下、挙句キューブ状の水を破壊。一気に流れ始めた。盆地に収まりきらなかった水は、波となりみんなの元へと向かった。
私はと言うと

「セルフ流れるプールだぁ……」

無様にも浮き輪に挟まり流されていた。

「あうっ」

ごいん！と何かにぶつかったと思ったら、焦凍くんの入ってるドラム缶だった。うわ最悪、見られた……！！

「大丈夫か、優作」

「……ん。ありがとう……できればすぐにでも記憶から消していただきたい」

恥ずかしすぎて消えたい……。無様にも程があるでしょ、最悪すぎ。なのに焦凍くんが愛しそうにこっち見るから、それ以上何も言えなくなった。

お互い頑張ろうねみたいな事を言ってその場から逃げるように立ち去ろうとしたら、爆豪君から火が消えたと苦情が来た。そうだよね、ほんとごめん。
色んな人に頭下げながら自分の持ち場(？)に戻った(爆豪君のドラム缶にちゃんと火は灯した)。

再度水を作って、浮かんで、武器を作って、撃つ。5本とか難しすぎない？ 3本は余裕……でもないけどいけた。だが！！ 5本とか無理すぎる。ちょっと歪なものが時々出来上がる。それでもかまわず撃って撃って撃ち続ける。

「気を抜くなよ。みんなもだらだらやるな。何をするにも原点を常に意識しとけ。向上ってのはそういうもんだ。なんの為に汗かいてなんの為にこうしてグチグチ言われるか、常に頭に置いておけ」

原点……始めは単なる憧れだった。なりたいなーって子どもの夢程度。それが、焦凍くんと出会って将来の夢に決まった。私は、焦凍くんの隣でヒーローになりたい。小さな私が憧れたように、誰かに憧れてもらえるようなヒーローに。

そのためにも……

「プルスウルトラ！だよね……！」

集中力をさらに高めて、武器の精度を上げられるようにしないと。