109話 ページ11
「って、ノリで食べちゃったけどこんな時間にお菓子食べるなんて……！」
「えっ！！ 食べた事ないの！？ 深夜のカップラーメンとかも！？」
「何その悪魔的思考回路！！」
驚きつつも、また口にお菓子入れられた。今度はクッキーだった。おいしい……。
もむもむ食べてると、次から次にお菓子を持って来られた。ぶ、豚にする気か……？
「んむっ、あんま食べると流石に太るよ……！？」
「特訓してカロリー減ってるから大丈夫！」
「美味しく食べればカロリーゼロだよ！」
「ん、何それ！」
その後、お菓子を食べながら色々な話をした。好きな物の話、ヒーローの話、お気に入りの音楽の話……他にもたくさん。キュンキュンじゃなくて、ほわほわっとした話。
偶然にもまた焦凍くんとの話を誤魔化してしまった。その事に芦戸が気付いたのは、補修に行く直前だった。はは、なんかごめん。まぁまた機会があればいつかね。
「そいや、ランサー何処行ったんだろ」
B組女子と芦戸がいなくなった部屋でダラダラしながら思い出す。峰田君を連行してから一切会ってない。
「男子の大部屋じゃない？」
「夕食の時揉めてたし、巻き込まれとんのかも」
「あぁ、肉じゃがのお肉の。私は牛肉そんなに好きじゃないから豚肉がいいけど……随分しょうもない事で揉めるよね」
「前々から思ってはいたけど、草創って時々結構辛辣だよね」
「ん、そうかな……？」
やだな気を付けよ、元々口悪いから爆豪君みたいになっちゃう……。
女子部屋から出て、男子部屋に向かう。そこにエルキドゥがいたらいいんだけど。
部屋を出て途中迷子になってると相澤先生に出会った。ブラドキング先生も一緒だ。どうしたんだろう、今は補修真っ最中では？
「物間が補修をちょくちょく抜け出すから気になってな」
「ん、誰ですか……？」
聞けば心がアレな人だった。多分また忘れるけど、理解。私は何してるか聞かれたから、エルキドゥを探していると言った。先生たちも峰田君の時以降見てないみたい。
ほんと何処行っちゃたのさ。
「男子部屋ならいるかなぁ……」
こんな時間に森とか行ってなければいいけど。迷子……にはならないと思うけど、心配だなぁ。
「ん。なんか騒がしくないですか？ 20人以上はいるような…………」
「草創、ちょっとどいてろ」
少し下がった瞬間、ブラド先生が勢いよく襖を開け放ち……
「お前ら何を騒いで……ぶっ！」
枕の集合体が直撃してた。
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作者名：Chiharu | 作成日時：2021年8月23日 2時
