215話 ページ21
「もう取り繕っても意味がない。俺はな、お前さえいなければと毎日毎日願い続けてきた。だが、それも今日でおしまいだ！」
…………この期に及んで何をする気？
「俺も、家族も……なにもかも、どうにでもなれ！！」
「ま、待て、ジャミル！」
「『瞳に映るはお前の主人……命じれば頭を垂れよ────────スネーク・ウィスパー』」
「全員目を閉じてください！！」
声を上げたけど、どうやらちょっと遅かったみたい。寮生の何人かが頭を抱えて苦しみ出した。その中には、あーでぃるさんとなーしるさんがいる。
「なっ……！ まさか寮生全員に洗脳をかけただと！？」
「お前達、カリムとオクタヴィネルのヤツらを外につまみ出せ！」
「ジャミル！？」
まずい、取り囲まれた。とりあえず、かりむさんとユウ君達を真ん中に。私とおくたゔぃねるの三人で、対峙する。
「…………手荒な仕打ちにご容赦を」
向かってきた寮生の顎を蹴り上げてぶっ飛ばす。けど、その人は痛みを感じていないかのように起き上がってきた。
「あらら、厄介ですね本当に」
「信じられない。これほどの大人数を同時に、しかも個別に操れるなんて。平凡なんてとんでもない。彼の魔力はスカラビアどころか学園の中でも間違いなくトップクラスだ！」
能ある鷹は爪を隠す、ってところかな。
「コイツら何度絞めてもまた起き上がってくんだけど。ゾンビかよっ！」
「あまり痛め付けるのも逆効果で…………ぅわ」
操られている、あーでぃるさんとなーしるさんがこっちに向かってきた。
「あーでぃる……！ なーしる……！」
どうにか正気に戻って欲しくて名前を呼んだ。
「睡蓮…………に、げろ…………」
「なーしるさ…………ゔっ」
一瞬だけ、正気に戻ってくれたみたいだけど、すぐに無言になって、攻撃された。
「睡蓮！ ……っ、ジャミル！ もうやめろ、わかったから。お前が寮長になれ！オレは実家に戻るから……っ」
「ちょっと黙っててもらえます！？」
かりむさんは今喋らないで欲しい。切実に。火に油を注ぐようなものだ。
「はぁ？ なに言ってんだ。俺の呪縛は、そんなことで簡単に解けはしない。カリム、お前がこの世に存在するかぎり！」
腹が、立った。いや……もう立っている。けど、それ以上に腹が立った。正確には、我慢の限界だった。
「ぐっ！！！」
気がつけば、じゃみるさんの頬が赤くなっていて、操られていたすからびあ寮生達が地面に倒れていた。
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どん - Chiharuさん» 分かりました楽しみに待ってます (2021年6月1日 10時) (
レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - どんさん» リクエストありがとうございます〜！ 夢主を小さくですね、わかりました。遅くなってしまいますが、必ず書きますね。 (2021年6月1日 9時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
どん - またリクエストしてもいいですか夢主人公が小さくなったところが見てみたいです (2021年5月30日 11時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - どんさん» たくさんのコメありがとうございます！ 本日、イメイラを描いたので、数日以内に載せさせていただきますね。セベクとの絡みは、本編で書かせていただきます(´∀｀) リクありがとうございました〜！ (2021年5月25日 20時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
どん - Chiharuさん» セベクと夢主人公の絡みが見てみたいです (2021年5月24日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2020年8月29日 0時
