195話 ページ1
かりむさんは本当に、人を信じすぎない方がいいと思う。まあ、今回はそのおかげで色々と上手くいってるから、あまり言えないけど……良心が痛い……！
「カリムさん、無属性の魔法を撃つ際は速さよりも攻撃することに集中してください」
「おう、わかった！」
かりむさんが前みたいに横暴な事を言ったりしない分、特訓は和やかに進んでいく。
しっかりやった後には、しっかりとした休憩が。寮生達の顔色が少しよくなっている気がする。
けど。
「私は何をすればいいんでしょう？」
「睡蓮ちゃん、昨日あんまりよく眠れてないでしょ」
「そうですよ。少し本調子に戻りつつありますが、まだ休んでいてください」
「えーと…………はい」
どうしてこの人達私の身体の事よく知ってるんだろう。何なら本人より知ってる気がする。
でも、何しないのは手持ち無沙汰だなあ。
この世界に来てから、ゆっくりする暇が出来たのに、何だか落ち着かない。ずっと働いていたせいか、何かをしていないと落ち着かないのだ。
訓練をするみんなを見ながら、考え事をする。ここに来る前の事を。
朝起きて、食べるものがあればそれを食べ。身支度を整えてすぐに仕事場へ行く。仕事がないなら見つかるまで探す。
賄いとお給金をもらい、一日中働いて。
仕事がないなら山へ食べ物を探しに行ったり。お金に余裕があれば、お風呂に行ったり。
何かをしていない時なんて、眠る前の時間くらいだったのに。
全部自分の時間だったと言われればそうだけど、それは生きるために必要な事。
自分のために何かをやる時間なんて一切なかった。
こんな風にぼーっとしたり、みんなに作った贈り物を作る時間だったり。
ユウ君曰く
『日本人ってそんなに昔からワーカーホリックだったんだね……』
らしい。わーかーほりっくの意味を聞いたけど、それだけは教えてくれなかった。今度誰かに聞いてみようかな。
「睡蓮さん……？」
「わあっ！？」
びっくりした…………。急に声をかけられて、座ってた場所から立ち上がってしまった。そんな私を、きょとんとした顔でじぇいどさんは見つめている。
「大丈夫ですか？」
「え、あ、はい……。すみません、ぼーっとしてました」
そうですか、とじぇいどさんはにっこりと笑っていた。それから、手持ち無沙汰なら、お願いしたい事が……と言ってくれた。
「はい、任せてください！」
それは、休憩の際に飲み物を運んだりたおるを運んだらする仕事だった。
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どん - Chiharuさん» 分かりました楽しみに待ってます (2021年6月1日 10時) (
レス) id: 9e05ed3410 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - どんさん» リクエストありがとうございます〜！ 夢主を小さくですね、わかりました。遅くなってしまいますが、必ず書きますね。 (2021年6月1日 9時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
どん - またリクエストしてもいいですか夢主人公が小さくなったところが見てみたいです (2021年5月30日 11時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - どんさん» たくさんのコメありがとうございます！ 本日、イメイラを描いたので、数日以内に載せさせていただきますね。セベクとの絡みは、本編で書かせていただきます(´∀｀) リクありがとうございました〜！ (2021年5月25日 20時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
どん - Chiharuさん» セベクと夢主人公の絡みが見てみたいです (2021年5月24日 18時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2020年8月29日 0時
