70話 眠れぬ夜は君のせい ページ25
緑谷side
「お待たせ、出久君」
「さくらちゃん！ ちゃんとあったまった？」
うん！ と笑顔で返事をする彼女は、お風呂上がりでちょっとあの…………色っぽいです。
Ｔシャツに短パンというラフな格好に、お風呂上がりのサラサラな髪。めちゃくちゃいい匂いがする。
「それ、学校の？」
予習をしていた僕のノートを覗き込みながら聞いてくる。ちっ、近いッ！！
「あ、ここちがうよー」
「へあっ⁉」
急に指摘されて驚く。落ち着け、緑谷出久。しばらくはこの状況が続くんだ。今からこんなだったら、もたんぞ！！
「ここはね、inよりもofの方が綺麗な英文になるんだよ〜」
「あ、そうなんだ！ ありがとう！」
「どういたしまして〜。勉強の事は覚えてるんだ…………。変な感じ」
そう言いながら、他の勉強も教えてくれた。彼女のおかげでとても進んだ。明日からの授業、怖いものは何もない。
「明日学校だし、もう寝よっか？」
「…………ん」
少し眠そうなさくらちゃんの手を引き、2人でベッドに寝転ぶ。2人で寝るには少し狭くて、自然と抱きしめる形になってしまった。
「あのね、出久君」
近すぎて軽くパニクっていた僕を現実に引き戻したのは、不安げな君の声。
「私、ちょっと怖い。明日学校で、どんな反応されるんだろうって考えると、怖い」
僕に抱きつくさくらちゃんの手は、少し、震えていた。そんな不安をかき消してあげたくて、僕はきつく抱きしめ返し、髪を梳くように撫でる。
「大丈夫だよ、さくらちゃんなら絶対に大丈夫。それに、君の友達はみんないい人だから、怖がる事は何もないよ」
クラスの人にはラインでさくらちゃんの事を話しておいた。みんなそれぞれ心配しているメッセージをたくさんくれた。
「ん、出久君に言われると、とっても安心する」
「それはよかった」
へにゃっと笑う彼女を見てると、僕も安心してくる。ほら、やっぱり君は変わってない。
僕の言葉で安心してくれるところも、その笑顔も。
「出久君、ありがとう」
不意に彼女が動いて、頬に柔らかい感触が。それと、ちゅっ、というリップ音。
キス…………された。
ボワっと顔が熱くなる。僕につられてさくらちゃんの顔も赤くなる。髪を耳にかけた後、僕の胸に顔を埋めて
「おっ、おやすみっ！」
眠ってしまった。数十秒後に聞こえてくる、安らかな寝息。
僕も寝ようと思ったけど…………くそう、眠れない！！
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Chiharu(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！ 突然更新祭りしましたね、ほんとに！笑 伝わっているんですね！？ 嬉しいです！ うちの出久君はかっこかわいいを目指してます！！ 本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 19時) (
レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 続編おめでとうございます！ 文章の表現でとても分かりやすく面白いです 出久君が可愛いとかっこいいですね 更新頑張ってください (2020年4月18日 7時) (レス) id: eeb6921148 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - れもんさん» めちゃくちゃありがとうございます！！ 神作と言っていただけるとは！！ 二度見しました（笑） そしてやる気も出ました。更新祭りします、本当にありがとうございます！ これからもよろしくお願い致します！ (2020年4月15日 23時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 神作ですね。すごく面白くてスラスラと読めてしまいました。もう、三回、四回ぐらい読み返してます笑出久君カッコいい…すごく面白かったです！ (2020年4月15日 6時) (レス) id: 5f620a849d (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - しがないペンギンさん» ふおおお、ありがとうございます！！ 4ヶ月もお待たせしてしまったんですね！？ それは大変申し訳ない事を致しました！！ 続編出しましたので、服を着てくださいね笑 これからも更新頑張っていきます！ (2020年2月14日 0時) (レス) id: 4d689be570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2020年2月9日 17時
