56話 やっぱり君は ページ11
「さくらちゃん！！」
とてつもない速さで、出久君が助けてくれた。ああ、うん。やっぱり出久君は、私の最高のヒーローだ。
「ありがとう、出久君！！ でもどうして？」
ヒーロー殺しの個性にやられて、動けなかったはずなのに。
「なんか普通に動けるようになった！！」
「時間制限か？」
「いや、あの子が一番最後にやられたハズ！ 俺はまだ動けねえっ……」
轟君の疑問に答えたのは飯田君…………かと思いきや、プロヒーロー、ネイティヴ。すみません、いたんですね。思いっきり見てませんでした。
多分ネイティヴさんがヒーロー殺しにやられかけて、飯田君が駆けつけて、そこに出久君が向かった…………ってとこかな？
「ぐっ！！」
「出久君！」
肘を入れられ、出久君諸共地面に叩きつけられた。けど、私が怪我をしないように守ってくれるあたり流石すぎる。こんな時だけど、ときめく。
「出久君伏せて！」
扇子程の大きさの結界を数十個、出久君の頭越しにぶつけてみたけど、避けられてる。
あれ、切らないって事はもしかして切れな……
ガシャン！！
派手な音を立てて一つ砕け散った。なるほど、本気出せば壊せる、と。
「血を取り入れて動きを奪う。僕だけ先に解けたってことは……」
「恐らくだけど……人数が増えると扱いにくくなるのか、摂取量の差か…………血液型」
出久君の怪我は、よく見なきゃわからない程度の切り傷だった。なら、摂取量、もしくは血液型のはず。
考えながら、轟君の怪我を治した。けど、血を流しすぎてる。大丈夫かなこれ。
「……血液型………ハァ、正解だ」
諦めたようにヒーロー殺しが正解を言った。けれど、その個性の仕組みがわかったところで、どうしようもない。
結界を出して撤退しようにも、私一人が残る必要がある。それを出久君は認めないだろう。他のみんなも。なら……
「プロが来てくれるまで、絶対に接近しないようにしながら防戦、かな」
「さくらちゃんに賛成するよ」
「異論ねえ」
「轟くんもさくらちゃんも、血を流しすぎてる。僕がやつの気を引きつけるこら、二人は後方支援を！」
「相当危ねえ橋だが…………やるか」
「…………無理だけは、絶対にしないで」
「うん」
ああ、君と肩を並べられない事が、今はこんなにも悔しい。
もし私に戦えるような個性があれば、今君の背中を見ているだけじゃなくなるのに。
人知れず、手をきつく握りしめた。
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Chiharu(プロフ) - レナさん» ありがとうございます！ 突然更新祭りしましたね、ほんとに！笑 伝わっているんですね！？ 嬉しいです！ うちの出久君はかっこかわいいを目指してます！！ 本当にありがとうございます！！ (2020年4月19日 19時) (
レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
レナ - 続編おめでとうございます！ 文章の表現でとても分かりやすく面白いです 出久君が可愛いとかっこいいですね 更新頑張ってください (2020年4月18日 7時) (レス) id: eeb6921148 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - れもんさん» めちゃくちゃありがとうございます！！ 神作と言っていただけるとは！！ 二度見しました（笑） そしてやる気も出ました。更新祭りします、本当にありがとうございます！ これからもよろしくお願い致します！ (2020年4月15日 23時) (レス) id: 7076ed243d (このIDを非表示/違反報告)
れもん - 神作ですね。すごく面白くてスラスラと読めてしまいました。もう、三回、四回ぐらい読み返してます笑出久君カッコいい…すごく面白かったです！ (2020年4月15日 6時) (レス) id: 5f620a849d (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - しがないペンギンさん» ふおおお、ありがとうございます！！ 4ヶ月もお待たせしてしまったんですね！？ それは大変申し訳ない事を致しました！！ 続編出しましたので、服を着てくださいね笑 これからも更新頑張っていきます！ (2020年2月14日 0時) (レス) id: 4d689be570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chiharu | 作成日時：2020年2月9日 17時
