75話 ページ29
「違うでしょ⁉ 思い出しなよ、私の職業は守り屋だよ！ このクラスで仕事をすると決めたからには、私は自分の命すら賭けられる！！ そこは…………忘れないでよ」
言い過ぎた、そう思ったからか、最後の方はとてもボソボソとしたものになってしまった。
「磯貝君、そのくらいにしてあげて」
意外にも、磯貝君を止めたのは神崎さんだった。彼女は、私の前に立って、にこりと微笑んだ。うわ、絵になるなぁ。こりゃ杉野君が騒ぐのも無理ないや。
「伊音さん、守ってくれてありがとう。きっと、ごめんね、なんて言わない方がいいんだよね？ だから、ありがとう！」
「ふふ、そうだね。謝られてたら、自分がした事間違いだったのかなって、思ってたかも。だから、どういたしまして、だね。怪我がなくてよかったよ」
やれやれ、と言った風に磯貝君も大人しくなってくれた。けど、次やったら容赦しないからな、なんて言われて、叩かれた方の頬ちょんって触られた。ちょっとだけ痛かった。
陽菜乃も磯貝君も、みんなの元へ行ってしまったけど、神崎さんは私の元に残っていた。
何か用事があるのかな？ って思って、彼女の方を見ると、照れ臭そうに笑っていた。
「ね、真白ちゃんって、呼んでもいいかな。こんなきっかけだったけど、仲良くなりたいの」
天使だ……天使がいる。こんな可愛らしいお誘いを断れる奴がいたら見て見たいわほんと。
「じゃあ、有希子って呼んでもいい？」
そう聞くと、彼女は嬉しそうに笑って、もちろん！ って言ってくれた。
この笑顔が今回の報酬でいいね。そう思えるくらいの可愛い笑顔だった。
二人でみんなの輪に戻って行くと、莉桜と陽菜乃が烏間先生に報酬をねだっていた。
「……フン。甘い物など俺は知らん。財布は出すから食いたい物を街で言え」
そういう事なら、私もかな。渚君のお陰で大事な事に気付かされたような感じだし。
「じゃ、私もお財布出すから、食べたい物好きなだけ食べていいよ」
言った瞬間、ちょっと後悔した。イリーナさんがギラついた目でこっち見てきてたから。あなたも結構稼い…………人のお金で食べる物って美味しいよね、わかる。
「にゅやっ先生にもその報酬を！！」
「あ、殺せんせーは自腹でお願いね」
「真白さん酷いです！！」
そりゃ仕方ないよね、今回何か活躍しましたっけ？ って感じだし。
放っといて行こう、という話になったが、土下座しながら走ってついてきた。キモいよ普通に。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
きのこの山
ラッキーキャラ
倉橋陽菜乃
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 99人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Chiharu(プロフ) - 沙羅さん» ありがとうございます！ 亀さん更新ですが、頑張ります！ (2020年3月14日 1時) (
レス) id: 4d689be570 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅 - 最近見つけたばかりですが続き、楽しみに待ってますね！ (2020年3月13日 23時) (レス) id: 1effbdffc2 (このIDを非表示/違反報告)
Chiharu(プロフ) - りんりんごさん» ありがとうございます！ 基本的に更新遅いのですが、これからもよろしくお願いしますね！ (2020年3月1日 11時) (レス) id: 4d689be570 (このIDを非表示/違反報告)
りんりんご - 8月からずーっと楽しみにしてました！頑張ってください！ (2020年2月23日 9時) (レス) id: c829f486b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Chiharu | 作成日時：2020年2月9日 14時
