ヒーローなんかクソ喰らえ【ホークス】 (ページ4)

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ホークスの私を支える手は信頼できるけど

この不安定な飛行のせいで怖い。

ホークスのストロー色の上着を掴み目を閉じる。

絶叫マシーンに乗ったことは無いけど、私絶叫系は苦手だ。

「あはは、怖いでしょ」

『高いところが怖いだけ』

「じゃあなんであんな場所に」

『死ねる確率が高いから』

「死ぬってこうゆうことなんですよ。」

死ぬの意味が分かっていない私は、ホークスに地面に降ろされた。

「これから、監視しとくんで。」

『余計なお世話だって』

「それがヒーローの仕事なんですよ。分かってください」

『別に私その仕事望んでない。給料が出るわけでもないでしょ』

「まぁ、そうですね。時間外労働的な」

『勝手に死ぬからほっといて』

死にそうになってるところを助けられたら感謝するのが当たり前なんだろうけど

私はホークスの顔すら見ないでその場を去った。

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「首吊りはすぐに死ねるけどしんどいでしょ」

『…なんでいるの』

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「入水ですか？ちょっと効率悪いですね」

『自殺に効率いいとか悪いとかないから』

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「一酸化炭素中毒って記憶喪失になることもあるらしいですよ」

『どうせ死ぬから関係ない』

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『なんでそんな死のうとした時に限って近くにいるの』

「だって死なせないって言ったじゃないですか」

『現実が死にたくなるくらい辛いのに死なせないって酷すぎるよ、』

確かに、死ぬのは怖い。

死んだら何も無くなるってわかってるけど

死んだことがない私からしたら何があるのか分からないから。

でも、死にたくなるほど辛いのに

無理に生かせるってそんな残酷なことあっていいの？

「…俺、Aさんに死んでほしくないんですよ」

『ヒーローだからでしょ』

「違います。Aさんとたくさん話ししたいし、俺の事を知って欲しいからです。」

嬉しい事を言ってくれてるけれど、私には響かない。

ホークスと生活のことを考えずにたくさん話せるくらいの財力も無いし。

財力以前に、仕事も家も生きる意味すらもない。

1泊2000円とかのボロくて臭くて汚くて安いホテルで寝泊まりする日々とおさらばしたい。

「仕事なら俺の事務所に来たらたくさんありますよ。」

『ホークスの拠点は福岡でしょ。私、福岡には戻れないの』

「家が見つかるまでは事務所で生活してくれて構わないですよ。」

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