五拾 ページ23
「ワシだって隠居していいならそうするが
てめぇみたいな調子乗りがいる内は
ゆっくり裁縫も出来ねぇからなぁ」
ぼそぼそと呟かれる言葉には、何処か上に立つ者の威厳すら感じさせるほど、圧倒的何かが見え隠れしている。
こんな、怖いおばあちゃん否、美玖様に喧嘩を売った鸕宮の傘下は、十二天将【大陰】の魔軍顕符
その叩きつけられた岩にも多くなクレーターが出来ていて砂埃が舞っている。
『_____膳所美玖様の勝利ですっ!!!!』
大きく会場の歓声が沸く。
勝敗が決したのだろう。
壁に有る大型スクリーンには美玖の相手を小馬鹿にした笑みがでかでかと映っていた。
それを横目で見ながらAはフードコート付近にやってきた。
今しがた別れた、先生の忠告を思い出しながら。
『Aちゃんは、この大会の後どうするんスか？』
この問いには、幾つかの意味があった。
一つ目は、『大会が終わった後、焔魔堂家に残るのか』
勿論、残るつもりでいた。ろくろさえ良ければだが。
自分の目的は、この大会で終わるがろくろの目的は終わらない。
なら、最後まで手伝ってやりたい。
これがAに出来る最高の恩返しだ。
二つ目は、『これからはAちゃんは色んな人に目を付けられる。どうするのだ』
これは、鸕宮のお偉い方のこと、そして頭の固い老人共のことも指しているのだろう。例えるならば、膳所家の所のデブ正の様な奴等だ。
後、出世できない下位の者達。
最高位の家の者が最下位の家の者になる。
これだけで、前代未聞のことなのだ。
最高位の地位にいながら自分からそれを手放したとなると、そんな大人たちは黙っていないだろう。
人間の見苦しい嫉妬と言うやつだ。
人の事言えた立場ではないが。
この二つが主にある。
心配そうに此方を見つめていた先生の目が脳裏に浮かぶ。
「…ｸｿｯ」
全部全部上手く運ばない。イレギュラーばっかりだ。
自分の思うようにいかない現実に苛立ちを隠しきれないAは、そんな考え事振り払うかのように我武者羅に走り出した。
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ラベンダーアメジスト【愛を守り抜く石】
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果口 陽暉(プロフ) - ななしさん» 年表を三章にて書いたのでよかったらどうぞ！ (2017年11月26日 14時) (
レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
まとい(プロフ) - 楽しみを毎日糧に生きていきます(笑）更新頑張ってください！ (2017年11月11日 15時) (レス) id: 013c4e821a (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - まといさん» 了解です！そうしますね。毎回助かってます！！！次の楽しみにしててください！！！！ (2017年11月11日 15時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
まとい(プロフ) - そうですねー…。方言難しいので、分かるところは方言にして、ん？これは方言か？っていうやつは標準語にしたらいいと思います！ (2017年11月11日 15時) (レス) id: 013c4e821a (このIDを非表示/違反報告)
果口 陽暉(プロフ) - まといさん» はい、(人''▽｀)ありがとうございます！方言わかんないんでどうしようかなと。わかんないところは標準語の方が良いですかね？ (2017年11月11日 15時) (レス) id: 17a8e4b861 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡魔最強説 x他1人 | 作成日時：2017年7月15日 23時
