壱拾五 ページ19
夕方になるとAがっげそりとした顔で学院から出てきた。見るからに疲れ切ったAを、俺はバイクの後ろに乗せ、しっかり捕まるように言う。
Aは、喋る気力すらないらしく無言で俺につかまってきた。
「なぁ、A」
バイクのエンジン音と、風を切る音で、俺の言葉はAには聞こえない。
だが、それでいい。この状況だからこそ、この言葉はいえる。
と云うより、聞かれたら恥ずかしいだけだ。
だから、今。
まあ、普通なら面と向かって行った方がお互いにいいのかもしれないが、生憎と雛みたく素直ではない。
どちらかと言うと、ひねくれている方だ。悪いとは思った事などないが・・・
なあ、A聞かないでくれ。
「俺を、あの古くて暗い場所から出してくれてありがとな。
俺を出したせいで、呪力が無くなり掛けたことだってあるのに・・・
何だったら、俺をまた封印すればいいだけなのにお前は、俺を維持するがために呪力を増幅する訓練を何度も、何度も続けてた。
ホントはさ、止めて欲しかったんだぜ。
日に日にA体のあちこちに打撲の跡やら擦り傷やら増えていくし、
骨折したってのに、修行を止めねぇんだから。
毎日毎日傷が増えていく主人を見て過ごす式神の身にもなってみろや。
この傷全部俺のためにできた傷なんだ。
ずげー泣きそうだった。
悔しかった。
俺を封印しろって懇願した時だって、お前は『うるせぇ、一々口出すんじゃねぇです！』って、怒ってさ、でもさ、なんでだろーな、意外と悪い気はしなかったんだぜ。
前までは、凄い嫌だったはずなのにその時から全然嫌じゃなくなったんだ。
ホントに、お前には感謝してる。
千たちも見つけてくれたし何より、こんな俺を一番大事にしてくれてる。
ありがとな、A
なんって、聞こえねーよな。」
長々と話し過ぎただろうか、要らないことまで話した気もする。まあ、Aは、聞いてなんかないけどな。
これで、これでいいんだ。
これが正解だ。
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猫 - 深夜の睡魔って本当に怖いですよねぇ(遠い目) 寝るの我慢して変な事しちゃうんですよねぇ(遠い目) 面白かったです!!!これからも頑張って下さい!!! (2019年8月7日 17時) (
レス) id: 7b6f9874b2 (このIDを非表示/違反報告)
睡魔最強説(プロフ) - 木綿季さん» 了解っす！よろしくお願いします！ (2017年7月24日 22時) (レス) id: 7cab366bf0 (このIDを非表示/違反報告)
木綿季(プロフ) - 睡魔最強説さん» 久しぶりー！またよろしくね！ (2017年7月24日 22時) (レス) id: ad531bdb72 (このIDを非表示/違反報告)
睡魔最強説(プロフ) - 木綿季さん» うん、覚えとる (2017年7月24日 22時) (レス) id: 7cab366bf0 (このIDを非表示/違反報告)
木綿季(プロフ) - 待ってみないうちにだいぶ更新されてる← もと美夜だよ！覚えてる？？ (2017年7月24日 22時) (レス) id: ad531bdb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡魔最強説 x他1人 | 作成日時：2017年4月8日 11時
