陽だまりのきみに 【佐野玲於】

明日になったら ページ22

.







海からわたしのお家まで車で30分


もう車の中で寒くないのに、離れるの嫌で玲於くんのブランケットずっとひざにかけてた




A｢玲於くん、渡すものあるからちょっとまってて。｣



おうちについたら、玄関にある玲於くんに返すお金持って、エレベーターでまた降りた



A｢この前使わなかったからお金、返すよ。｣



玲於｢え、わざわざいいのに。｣



A｢ううん、返す。｣



玲於｢分かった。｣




一瞬静かになった。


…もうバイバイしなきゃ




A｢また、会える？｣



玲於｢…うん。仕事休めそうな時、連絡するから。｣



A｢待ってるね。｣



A｢今日はありがとう。楽しかった。｣




車の外で、玲於くんとわたしふたりだけ


バイバイしたくないなぁ。なんて思いながらうつむいた




玲於｢そんな顔すんなよ、また今度ふたりでどっか行こう？｣



な？Aって言って頭ぽんぽんってしてくれる



A｢…うん、またね。｣



玲於｢じゃあ、また。｣



A｢バイバイ玲於くん。｣




車に乗って、帰って行っちゃった玲於くん
明日になったら、もう玲於くんはアオイさんになって、みんなのアオイさん


それでもいいや、わたしだけの玲於くんじゃなくてもいいんだよ。



自分にそう、言い聞かせた






.

わたしらしく？→←止まっちゃえば

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す