___檻の中で舞う蝶___【参】

___顔色を伺う___ ページ49

━━━━━━━━━━━━━━━


どうやら五年生の先輩達は

三人に案内を頼みたいらしい。

私は自分には関係無いだろうと その場を離れた。





斉藤｢五年生達 なんて言ってたの？｣


『……どうやら、ドクタケ忍術教室の行き方が分からないらしくて あそこの三人に案内して欲しいらしいです。』


斉藤｢案内かぁ でも、人数減っちゃうし いいのかな？｣


『まぁ、それを決めるのは リーダーの初島くんの判断ですね。』((ﾆｺｯ


斉藤｢そうだね！｣





輪の中から外れた私に話をかけてくる 斉藤さん。

そういえば斉藤さん よく周り見えてるよね。

さすが髪結の息子やってただけある。

多分 顔色を伺うのが得意なのだろう。





猪名寺｢という訳なんだけど、｣


福富｢行っていい？｣


初島｢うん、いいよ 先輩達を手伝ってあげて｣


平｢ぇぇぇ！！！！？？ なんてことを言うんだ……！！｣


平｢一年四年の合同チームは この広い忍術学園を警備しなくちゃならないんだぞっ！？｣


平｢三人も抜けたら困るだろうがァっ！！！｣





『……どうやら、今その話し合いをしてる様ですね。』


斉藤｢ははっ、そうだねぇ……。｣





少しだけ離れた所に居てもまじかにいるように

聞こえる平くんの声。耳がいいから尚更だ。





その後すぐ決着が着いたのか

五年生と共に門へと向かっている三人。

どうやら平くんが負けたらしい。





斉藤｢よし、一悶着ついたようだし ぼく達も皆の方へ行こ？｣


『……ふふっ そうですね。』((ﾆｺｯ





━━━━━━━━━━━━━━━


カーカー





時刻も 夕方になり、私達はと言うと

未だ現れない ドクタケ忍術教室の子達を

不思議に思っていた。





タッタッ





『……。』





私は遠くの方から聞こえた足音に耳を澄ます。

多分あっちの方には 笹山くん達が居たから大丈夫だろう。





平｢？？ 椎堂、どうかしたか？｣


『あ、いいえ なんでもないですよ。』((ﾆｺｯ


平｢そうか……それならいいんだが……｣


平｢椎堂 彼奴を止める方法 あると思うか？｣


『……あらあら。』





目の前には 穴を掘りまくる 綾部くんと

それを止める 田村くん

止めている田村くんの髪を変に髪結する 斉藤さん





平｢よし！私も止めにはいろう！！｣((ﾀﾞｧｯｰ!


『……あ、平くん そこには落とし穴が___』


平｢うわぁっ！？｣((ﾄﾞｻｯ


『……。』





私達には 一生団結力が身に付くことは無さそうです。

___あな見とは___→←___善い作戦___

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す