___檻の中で舞う蝶___【参】

___遅い助け___ ページ20

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悔しそうにしながらも 降参といったそいつ

まぁ 痺れてるから当分は動けないと思うけど。

それにしても 今日は動きやすい袴で来て良かった。





ドタドタ





私がこの後どうしようかなー なんて考えていると

学園の方から足音が聞こえた。

そちらを向くと どうやら人がこっちに来てるみたい。





尾浜｢Aちゃん大丈夫！！？？｣


善法寺｢Aちゃん無事っ！！！？？？？｣


中在家｢……大丈夫、か？｣





ここまで急いで来たのはこの三人だったらしい。

助けにしては少し来るのが遅かった気もするけど。

私は三人に笑を零し 下にいる四人から降りた。





『えぇ、大丈夫です ご心配ありがとうございます』((ﾆｺｯ


尾浜｢ほんっと……心配したんだからねっ！！？｣





降りた私に近ずいて 両肩を掴んで言う尾浜先輩

こんな私を心配するなんて この学園お人好しが多いいよね





中在家｢モソ………何も されてないか……？｣


善法寺｢この人達 ドクタケ忍者隊の人達だよね……｣


善法寺｢本当に怪我とかもしてない……？｣


『本当に大丈夫ですよ 安心してください。』((ﾆｺｯ





正面の尾浜先輩の両横から話をかけてくる六年生達。

本当に大丈夫なんだけどな。





私が大丈夫と何度も言うので信じた様子の三人。

善法寺先輩はドクタケの人達を治療している。

尾浜先輩は先に戻り 先生達に報告しに行った。





『………』





私は治療されているのをぼーっと眺める。

なんで敵なんか治療するんだろ 折角倒したのに。

そんな事考えてると 頭に手が乗った。





『？……』


中在家｢……｣((ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ





上を見ると 中在家先輩が私の頭を撫でていた。

いつもは無表情だけど 今は少しだけ微笑んでた気がする





中在家｢頑張ったな。｣


『……ふふっ ありがとうございます』((ﾆｺｯ





そう言う先輩に 感謝の言葉を一言送った。

善法寺先輩が治療を終え 学園へ三人で向かう。





善法寺｢ほんと、くの一の子達が泣きながら来た時はびっくりしたよ……｣


中在家｢……モソ……そうだな。｣


『あらあら、ご迷惑をおかけしました。』((ﾆｺｯ





話を聞いたところ 門の前で大泣きしている三人を

偶然穴に落ちてた 善法寺先輩を助けてる尾浜先輩と

中在家先輩が見つけ 話を聞いてくれたらしい





これは帰ったら三人に泣きつかれそうだなぁ。

少し帰るのが嫌になった。

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