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名前のない言の葉 其の壱 @白夜の幻想者 ページ20

“ヤシロが消えてしまう”

それを七番目から聞いた時に私は特に何も感じられなかった

否、感じられなかったのかも知れない

原因は何者かによる呪詛

そんなものどこから貰ってきたのだろう

正直言ってどうしてそうなったのか七番も知らない様だ

ただ、五番の書庫内にあった彼女の本にはいつか“死”が訪れると書かれていたことを私に打ち明けた

その時もやっぱり何も感じられなかった

「…まぁ、仕方が無いことです。私も何も出来ませんでしたし、七番も地縛霊。この地から離れられない。ならばそれが“運命”というものなのでしょう?」

ため息混じりでそう言うと、七番は歯ぎしりをした

そして私の肩を掴んで、泣きそうな顔で訴えた

「ねぇ!ユキはそれでいいの!?ヤシロのこと大事に思ってたじゃん!ヤシロが消えちゃうっていうのに…そんな…!」

いつか見た、その表情

その顔に目を細めた

「…では、私にどうしろと言うんですか?今ここで泣いて、嘆いて、暴れろとでも?

そうすれば ヤシロの呪詛は消えるんですか?」

平然とその目を見つめ返せば、顔を歪ませ、絶望したように私を見る

「この世の中には変えられない事があると、あなたも知っているでしょう?“16時の書庫”内にある本はほぼ改竄不可能。生まれた時からの定め。ならば抗うべきでは無い」

「…そうだけど…」

彼の瞳の中で、何かが揺れた

「…わかっているなら、離してください。私も忙しいんです」

肩に置かれた手を払い、踵を返す

「…どうしてそんなに平然としてられるワケ?ユキは」

ぴたり

体が自然と止まり、体の中で何かがうずめいた

「…七番も知ってるでしょう。私には感情が無い、と」

後ろで、はなをすする音が聞こえた

本当にヤシロを大切に思っているんだろう

感情を喰われた自分とは違い、彼は優しいからきっと『犯人』が分かっていて心を痛めているんだ

「…少し、出かけますね」

「どこにいくの」

ムスッと不機嫌な声が聞こえてきて、振り向かずに答える





「………道場破りにです」

_________
僕の小説にだすオリキャラさんで書いてみました!

犯人は誰でしょう?当ててみてください!

星 @透空→←赤@木の実☆(このみ☆)



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花っち♪ - わたしも参加したいです! (2019年9月9日 20時) (レス) id: a210479166 (このIDを非表示/違反報告)
エユ(このみ☆)(プロフ) - わたあめメンタルさん» 合作のことでしたら、いつでも参加OKですよ!参加したいのでしたら、レスをください。パスワードをお教えします。上から目線&合作主催者様じゃなくてすみません! (2019年4月1日 17時) (レス) id: 565c3a754b (このIDを非表示/違反報告)
わたあめメンタル - いいなぁ私も参加したかったぁっ…… (2019年4月1日 17時) (レス) id: 76c937fda4 (このIDを非表示/違反報告)
エユ(このみ☆)(プロフ) - 白夜の幻想者さん» Gファンタジー…近くの書店で売ってないんですよね…(泣)漫画が出るのを大人しく待ちます… (2019年3月19日 20時) (レス) id: 565c3a754b (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - みゃのさんさん» ですね!!今日Gファンタジー買いました! (2019年3月18日 22時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らて x他3人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月24日 18時

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