合作短編集第二弾！【地/縛/少/年/花/子/く/ん】

魅力@みゃのさん ページ12

自慢ではないが、私は人からよく告白される
ああ勘違いしないで？私は、告白されることを自慢したい訳じゃないわ
むしろ逆よ、喜んで身を引きたいぐらい
でも今はいやね

「それで？何が言いたいの？」


机に頬杖を着いて携帯を弄る友人―――紫。呼び出したは良いけど、聞く気がないのだったら困るわね
ああでも紫しか話せる相手は居ないのよねぇ
と私はここでやっと気付く

「ねぇ紫、その薔薇の髪飾り誰から貰ったの？」


紫の綺麗に整えられた髪に、名前と同じ紫色の薔薇の髪飾りが居座っていた
その髪飾りに触れながら紫は「ちょっとね……」顔を赤くして言い淀む


「初めて貰ったのね。良いじゃない、とても可愛いわよ」


「あたしの事はどうでもいいの！あんたは！？」


私がからかったせいで余計に顔を赤くした紫
私は笑いながら、落胆した表情を見せた



「全然ダメね。源君ってば、振り向いてもくれないわ……。私に魅力がないのかしら」
「いや、あんたは十分あるよ。そんな儚げな表情を見せないで」
「でも源君は、気付いてくれないわよ？」
「まぁあの源光だからね。見るからに鈍感そうじゃん！」
「紫。駄目よ、人の悪口を言っては」



まぁなんでもいいのよ。今は、源君を見てるだけで充分ですもの。


ええ、今は―――――ね。

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